出版社内容情報
遠島からの赦免を受け、鹿児島に戻った吉之助。しかし不在の間にふるさと薩摩は異国の砲撃を受け、国内には尊皇攘夷の風が沸き起こっていた。そして吉之助は、政のただ中へ。新しき時代、維新編!
内容説明
「おいは鬼になっ」―吉之助が流人として奄美で過ごすうちに、本土では尊王攘夷の風が吹き荒れていた。赦免され蛤御門の変を鎮めた吉之助は政の中心に立ち、坂本龍馬らと討幕の議論を重ねる。しかし、大政奉還の後も慶喜が巻き返しを図ると確信する吉之助は、独り幕府相手に戦を起こす決意を固め…。心優しき男が戊辰戦争を戦い、やがて西南の役に身を投じた理由とは。西郷亡き後の日本を描く、短編「仮装舞踏会」を初収録!
著者等紹介
林真理子[ハヤシマリコ]
1954年、山梨県生まれ。日本大学芸術学部卒。86年「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞、95年『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞、98年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞、2013年『アスクレピオスの愛人』で島清恋愛文学賞を受賞。20年菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ここぽぽ
15
のっぴきならない人生を生ききった西郷さん。この人がいなかったら、日本はどうなっていただろう。おおらかで器が大きくて、皆に慕われるこの人に会ってみたかった。よい本だった。2023/09/14
19720624
2
若い頃から自分の理想とする人物像に近づこうと努力を続け、晩年に至って遂にその目標を達成。確か司馬遼太郎の小説で読んだ西郷さんの人物像。同じ印象をこの本を読み終わって改めて思い出す。調べてみたら49歳で亡くなったそうだ。いつの間にか西郷さんよりも年上になったけど理想にはまだまだ程遠い。でも若い頃より少しはマシになったかも。2024/07/17
tnyak
2
多くの人に愛され続けた、偉大な男の生涯。感動した。2021/01/02
スターリーナイト
1
2022-782022/10/02
ひで
1
#読了 後編は本編260ページほどで、短め。「ポンポン痛い」騒動などもなし。最も厚く触れているのは、いわゆる「征韓論」の誤解についてに思えた。 また本編後に収録されている短編「仮装舞踏会」、主人公は従道と思いきや、実質的な主人公は◯◯だった!2021/10/30