ヘディングはおもに頭で

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ヘディングはおもに頭で

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  • サイズ 46判/ページ数 208p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041097892
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

大学受験に二度失敗し、浪人をしながらアルバイトを転々として暮らしている松永おんは、かつて双子の弟がいたことから、自分は半分だけの存在だという意識を持って生きている。半年前から働きはじめた弁当屋では何の楽しみもやりがいも見いだすことができない。そんな日々を過ごしていたある日、おんは高校時代の部活・写真部の集まりで友人に誘われたことがきっかけで、初めてフットサルをする。それはおんにとって「まったく新しい何か」だった。誰かにスイッチを押されたようにフットサルを始めたおんは、永田町にあるフットサルスクールに通うようになる。一方、地元北千住の同人誌が開催する読書会にも参加するなど、徐々に世界を広げていくおんだが……。

内容説明

ぼくはたぶんゲームに向かってパスをだす。なぜならこれはぼくのゲームだからだ。大学受験に失敗し、浪人をしながらアルバイトを転々として暮らしている松永おん。かつて双子の弟がいたことから、自分は半分だけの存在だという意識を持って生きている。ある日、おんは高校時代の友人に誘われ、はじめてフットサルをする。それはおんにとって「まったく新しいなにか」だった。新時代の青春小説。

著者等紹介

西崎憲[ニシザキケン]
1955年生まれ。青森県出身。作家、翻訳家、アンソロジスト、音楽家。文学ムック「たべるのがおそい」元編集長。2002年『世界の果ての庭』で第14回日本ファンタジーノベル大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

129
最近、よくこちらで見かける作品でタイトルと装丁が気になり、手にとりました。他の方のレビューにも書かれているように特段、何か大きなコトがあるワケではなく、淡々とひたすらフットサルのコトが書かれています。フットサルに興味&関心がない方でも、問題なく読めますから安心です。作風を読んで、作者さんが若い方なのかなと思ってたら、実は結構年上の方なのには驚きました。大学を目指し、受験勉強に勤しむ「おん」のひたすらシンプル?な暮らしぶりが妙にリアルです。読書会のネタも書かれており、作風が好きな作家さんがまた一人登場です。2020/12/18

モルク

108
北千住に住む二浪の青年おん。弁当屋でバイトをし、友人に頼まれればイベントに参加したり手伝ったりしている。そのようにして参加したフットサル。何事にも自信がなく消極的だったおんが、フットサルのスクールに通い始める。やりたいこと、目的が見つからず、また大学入試が近づいて来ているのに、なかなか勉強に集中できない姿に「しっかりせい!」と背中を叩きたくなる。大きいことが起こるわけではないが、少しずつ自分に向き合っていく姿は今の若者を象徴しているのか。若い作家さんの作品かと思ったが、なんと私より年上…2021/06/27

ひらちゃん

70
なんとなく孤独で地味に真面目で。そんな主人公は今どきの若者なのだろう。淡々と考え日々を過ごす。社会にとっては小さな変化でも、彼にとっては一つ一つが成長に繋がっているよう。初めてのフットサル。初めての場所。きっとこんなことを繰り返し人は自分の行く道を見つけて行くんじゃないかな。不安定な場所から一歩を踏み出せたようで好感が持てた。2020/11/17

ユザキ部長

60
地味に性格悪いやつが多いな。悪いなら徹底的に悪くあって欲しい。かといって主人公も何だか煮え切らなく中途半端な印象。期待はずれで残念。2021/01/16

ワッピー

44
地味な2浪生・松永おんのフットサル・サーガ。同級生たちが着実に歩みを進める中、停滞している自分に焦るおんはフットサルのスクールに通うことで、扉が開いていく。初心者いじめをやり過ごし、しぶとく練習を続けるおんの経験値向上、出会いと別れ、そして就職の決断。人に追随していたモブ感あふれるおんが「世界は自分のゲームだ」と悟るまでに淡々と流れていく時間の愛おしさと、未来へ踏み出す高揚感にやられました。そんなおんが読書会に参加して、なんとお持ち帰りに…。喪失と回復の静かな物語。ついぞヘディングは出てきませんでしたが。2020/11/30

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