出版社内容情報
戦後間もない日本。孤児の瑞樹はひょんなことから探偵・九条響太郎の助手を務めることになる。凶悪事件を引き起こす謎の強盗集団、怪盗不思議紳士の追跡に協力することになった矢先、衝撃的な事件が起きる!
内容説明
終戦間もない日本。戦災孤児の草野瑞樹は、ひょんなことから、探偵・九条響太郎の助手を務めることになる。警察にも頼りにされる九条は、ある日、伝説の怪盗「不思議紳士」絡みの調査を依頼される。だがその矢先、九条の乗った車が爆発する悲劇が―。一体誰が、何のために?悲しみに震える瑞樹は、真実を突き止める決意をする。ミステリ界の奇才と演劇のコラボレーションが生み出した、謀略とスリル満載の冒険ミステリ活劇!
著者等紹介
我孫子武丸[アビコタケマル]
1962年、兵庫県生まれ。新本格推理の担い手の一人として、89年『8の殺人』でデビュー。ゲームシリーズ、舞台の脚本や、映画の原作も手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おぬち
33
面白かったです。ですが、我孫子先生の作品としてはなかなかの内容。舞台用に作られたときけば納得。登場人物があまり好きにもなれなかったんだよねぇ。2021/09/18
たぬ
20
☆4 元は舞台作品だったそう。色々とちょうど良い良作でした。終戦直後の東京を舞台にした探偵活劇なんだけど、平易な文章で読みやすいうえに起承転結がくっきりしていてハラハラやしんみりなどのバランスが適度。登場人物の人数やキャラクター、相関も欲張りすぎず少なすぎず。蝶子がお飾りお嬢様じゃなくちゃんと活躍していたのは特に良かったな。なんだかんだで元祖九条響太郎が退場しちゃったのが物足りない。2021/03/10
hnzwd
19
終戦後の日本を舞台にした怪盗対名探偵。作者が我孫子武丸なんで心配しましたが、綺麗な冒険活劇でした。作風の違いは書かれた経緯が特殊だったからのようですねー2021/02/06
Urmnaf
9
終戦直後。戦前に巷を騒がせていた怪盗不思議紳士が活動を再開。しかし、その犯行は以前とうって変わった殺伐としたものだった。不思議紳士の好敵手である名探偵、九条響太郎もあらためて捜査に着手するが、その矢先、不思議紳士に爆殺されてしまう。途方に暮れた助手で少年探偵の草野瑞樹は、響太郎が使っていた影武者の大作を響太郎の代役に立て、不思議紳士との対決に臨む。ヘタレの代役のはずの大作の存在が瑞樹の中で徐々に大きくなっていき、響太郎は本当に死んだのか?との思いも強くなる。舞台発の物語らしくテンポの良い活劇譚。2020/10/28
きょん
8
怪盗二十面相的なテイストは楽しいけど、名探偵がどこにもいないんですよね。助手くんが、子供である体のハンデはあるけど知性大人レベルというコナンくんみたいな感じならともかく、今後事務所運営大丈夫かなあと心配になった。2020/09/08