煉獄の獅子たち

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  • サイズ B6判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041094112
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

関東最大の暴力団・東鞘会は大きなターニング・ポイントを迎えていた。会長の氏家必勝が逮捕された上、死期が迫っていたのだ。跡目を継ぐのは誰か? 改革路線で頭角を現した副会長の神津太一か、あるいは実子の氏家勝一か。勝一の子分で、その栄達を信じて疑わない織内鉄は、必勝が下した決断に衝撃を受ける。跡目に選ばれたのはなんと神津だった……。一方警察は、必勝の逮捕を端緒に、組織の壊滅を目論んでいた。ヤクザ者を心底憎む組対四課の我妻邦彦は、違法すれすれの荒業で東鞘会構成員を逮捕、更なる大物を狙っていた。しかし、捜査中に出会ったある女性が我妻の心を狂わせはじめる。
大注目を浴びた『地獄の犬たち』の続篇にして前日譚――。

内容説明

関東最大の暴力団・東鞘会で熾烈な跡目抗争が起きていた。死期の近い現会長・氏家必勝の実子・勝一と、台頭著しい会長代理の神津太一。勝一の子分である織内鉄は、神津の暗殺に動き出す。一方、ヤクザを心底憎む警視庁組対四課の我妻は、東鞘会を壊滅すべく非合法も厭わない捜査で東鞘会に迫るが…。地獄の犬たちに連なるクライム・サーガ第2幕。

著者等紹介

深町秋生[フカマチアキオ]
1975年山形県生まれ。2004年『果てしなき渇き』で第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞して05年にデビュー。同作は14年「渇き。」として映画化され話題となる。『地獄の犬たち』は第20回大藪春彦賞候補となる。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

324
出たのは知っていたが、前作の内容をかなり忘れていて、なんとなく読むのを躊躇っていた。レビューを見て、前日譚だとわかり、それならとさっそく購入。展開が早く、全員悪人のアウトレイジ状態なカオスっぷりはしっかり継承されている。兼高のような絶対的主人公不在で、我妻と織内が代わりを担うも、多少役者不足な感はある。しかし、前日譚ならばこれでOKかもしれない。『地獄』『煉獄』ときて、『天国の~』で三部作として締め括ってくれるのを強く希望。面白かったので、改題された『ヘルドッグス』で前作を再読してみようと思う。2020/11/19

しんたろー

199
「これがノワールエンタメだ!」と深町さんが情熱を込めているのが伝わってきて、痺れた!ヤクザ・織内と刑事・我妻の交互の視点で、裏社会の覇権争い&警察の陰謀が目まぐるしく展開して全く飽きさせない上に「獅子たち」が個性的で(脇の女性も巧く使っていて)各々の姿が目に浮かぶ。特に山形弁が効果的な我妻が大のお気に入り…彼の気持ちに寄り添うように読み進めた…なので哀しくもあるが、それよりも3年前に読んで面白かった印象の『地獄の犬たち』を碌に覚えていない自分の記憶力が哀しい(涙)。本作は前日譚らしいので再読しなくては!♪2021/01/13

いつでも母さん

182
何処の世界にも【外道】は多分いるのだろう。究極の外道たちの話。救いなどない。愛すらない。あるのは裏切りだけ。誰が誰を欺くのか。裏切るのか。破壊への道はまだ続く・・結末が知りたくて織内になったり我妻になったりしてその世界にどっぷり浸ってしまった。そして、阿内!食えない奴だなぁ。ここから『地獄の犬たち』に続くのだな。あぁ、 兼高に会いたいや。2020/10/19

ずっきん

96
『地獄の犬たち』の前日譚。案の定というか、望むところというか、立ちまくるフラグに冒頭から「やめてえー!」と戦慄の読書である。だが、著者はそんな叫びを生ぬるいとばかりに嘲笑い、読み手の一枚も二枚も上をいく。その容赦の無さはあのマッカーシーもウィンズロウも超える。覚悟せよ。登場人物の清濁の見せ方が抜群に上手い。揺れ動く獅子たちを弄ぶように躍らせ、読み手を翻弄するその刹那、肌が粟立ち唖然となる。そして著者に対しての罵詈雑言が噴き出す。寂しい国産クライム&ヴァイオレンスの砦に仁王立ちの深町秋生が、眩しく頼もしい。2020/10/26

ゆみねこ

84
関東最大の暴力団・東鞘会の熾烈な跡目争い。ヤクザを憎むマル暴デカ我妻とヒットマンの若手ヤクザの織内鉄の視点で物語は進む。政治家のスキャンダルや警察内部の企み。痛そうなシーンも多々あったけど一気に読破。そうか、これが「地獄の犬たち」の前日譚になるのね。ノワール小説の醍醐味を堪能。2021/12/17

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