内容説明
八丁堀にある、孤児を引き取り面倒を見ている『忠孝園』。縁あって出入りしている武士の伊八朗が、金貸しの用心棒をした翌日、地回りの連中に囲まれている梅吉たちを助け、孫のおまちを忠孝園で預かることに。一方、園の後ろ楯となっている米沢検校を貶めようと、同じ惣録の座を争っている烏森検校が、奉行所までも巻き込み動いていた。子どもたちの居場所を守るべく奔走する伊八朗だったが―。胸を打つ感動の時代小説。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京都生まれ。「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞、『絆』で日本推理作家協会賞、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。社会派推理小説や時代小説で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
156
シリーズの3巻目。『忠孝園』存続の危機か?とハラハラしながら読んだ。まったく烏森検校の奴め。梅吉=般若の東蔵!ありがとう。って、レビューになってないが、人の欲には限りがないってことだが、いつの世も足るを知らぬ者は見苦しいのだなぁ。2020/06/21
はつばあば
36
うぅ!この手の欲の突っ張った男っている!。その尻馬にのる金助の手合いも!。忠孝園が危機に陥った。検校って欲の皮の突っ張った者達の話が多い中、米沢検校なんていい人を貶めようなんて許せない!。でも読者の私は読みながら毒吐くしかない。梅吉さんの老人とは思えない腕と足!惚れた💛。けど背中にしょってる般若は怖いからいらんわ(#^^#)。まだ続くかしら?周五郎さんの「赤ひげ診療譚」が土台みたい。次は脱皮して小杉さん路線で御願いしたいです(#^^#)。2022/07/06