内容説明
大学2年の夏。尚哉は自らの耳と「死者の祭」の真実を探るべく、高槻・佐々倉と長野の旧小山村へ。再会した従兄から、亡き祖母が「尚哉は山神様にとられた」と不吉な言葉を口にしたと聞く。地元でも“死者が歩く”と噂される件の村に着き、調査を開始する一行。しかし、その最中、尚哉は高槻と共に再びあの真夜中の不思議な祭へと招かれてしまい…。「僕らは、超えてしまったのかもしれない」大人気民俗学ミステリ、急展開!
著者等紹介
澤村御影[サワムラミカゲ]
神奈川県横浜市出身。2016年に第2回角川文庫キャラクター小説大賞“大賞”を受賞した『憧れの作家は人間じゃありませんでした』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひさか
192
2020年11月角川文庫刊。書き下ろし。シリーズ5作目。百物語の夜、死者の祭、の2つの連作短編。裏表紙に書かれていた通りの急展開で、謎の紗絵さんは登場するわ、高槻と尚哉それぞれの秘密が…。緊迫感いっぱいのどーなるどーなる感で、どきどきものの話だったんですが、次ですね。次の話がどーなるかですね。このままこの調子で続くのか、はたまた、何事もなく、怪異民族学的相談話に戻るのかうーん。次巻が待ち遠しいです。2021/01/02
mariya926
147
とうとう異界の扉を開いてしまいました。『生者は語り死者は踊る』という意味が分かりました。今回で主人公の秘密は分かったので、次回は高槻先生の秘密に迫りそうです。せっかく記憶がよみがえったのに…。ちょっと残念でした。結構テンポがいいのが良いです。准教授としての院生から見ての高槻先生。それは恋ではないかと…。2021/10/12
ちょろこ
147
ついに…の一冊。ついにあの祭りの真実を探るために長野へ向かった尚哉たち。真実を知りたい気もあればまだ知りたくない気に読み手もさせられる展開は緊張感溢れるスタート。想像以上の祭りの本気度、想像以上の恐怖。あの坂はかなり怖かったな。沙絵の助言がなかったら…至る所で感じた。で、どうなるの⁈またまた最高に盛り上げてサッとさよならだなんて!そして今回の番外編も実に良かった。まさに"天使"、そう、その言葉がしっくり来るし、何があってもいつでも絶対に帰ってきて欲しい、その気持ちに激しく同意。#ニコカド20202020/12/28
おざわさき
113
シリーズ5冊目。あのお祭りの話が文章でどう書かれているのか気になってたのでスッキリ!日常を超えてきましたねー。まだ謎は謎のままだけど、主人公が自分と向き合っていく気持ちになれたのが良かったな。2022/01/30
はにこ
105
今回、深町くんの過去に味わった謎に触れる。人の嘘が分かる能力に苦しめられてきた幼少期が可哀想だったなー。過疎が進んだあの村はどうなるのかな。今回はホント危なかった。アキラ先生の謎も解決するのかな。2022/10/06