第二開国

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第二開国

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  • サイズ 46判/ページ数 395p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041090015
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

父親の介護のため地元・奄美大島にUターンした昇雄太。
長年過疎と人口減少に悩まされていた町は、巨大クルーズ船寄港地を中心としたIR誘致計画により、活気を取り戻しつつあった。
この事業は、圧倒的巨大資本の力で雇用創出とインフラ整備を実現し、町の、そして日本の救世主となる――多くの島民がそう思っていた。
ところが計画が着々と進むある時、昇はクルーズ船〈エデン号〉の前代未聞の事業内容を突きつけられる。
門戸開放か排斥か。様々な思惑が渦巻く計画を前に、島民たちの決断は?

内容説明

父親の介護のため地元・奄美大島にUターンした昇雄太。長年過疎と人口減少に悩まされていた町は、巨大クルーズ船寄港地を中心としたIR誘致計画により、活気を取り戻しつつあった。この事業は、圧倒的巨大資本の力で雇用創出とインフラ整備を実現し、町の、そして日本の救世主となる―多くの島民がそう思っていた。ところが計画が着々と進むある時、昇はクルーズ船“エデン号”の前代未聞の事業内容を突きつけられる。門戸開放か排斥か。様々な思惑が渦巻く計画を前に、島民たちの決断は?

著者等紹介

藤井太洋[フジイタイヨウ]
1971年、奄美大島生まれ。2012年7月、SF小説『Gene Mapper』をセルフ・パブリッシングで電子出版。同年の国内Kindle本ストアで、最も売れた小説・文芸作品となる。13年、『Gene Mapper‐full build‐』(早川書房)で商業出版デビュー。15年、『オービタル・クラウド』で第35回日本SF大賞と第46回星雲賞を受賞。その後も19年『ハロー・ワールド』で第40回吉川英治文学新人賞、22年には雑誌連載作品「マン・カインド」で第53回星雲賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

78
(2024-24)【図書館本】父の介護と壊れかけた自分の心身を癒す為、故郷の奄美大島に戻ってきた雄太。島の中で進む世界最大級のクルーズ船の寄港施設の建設。だがその背後にある真の目的とは…?いや、そういう考えがあったのか!とその発想に脱帽しました。年々過疎化が進む島、確かにこのままでは故郷がいつかは消滅してしまうだろう。このような自治体は今や全国どこにでもある。とはいえど、この試みは拒否反応を示す人が多いのもわかる。奄美大島で生まれ育った著者は実際そうなったとしたらどう思うのだろうか?★★★★2024/02/12

シャコタンブルー

75
奄美大島で巨大クルーズ船寄港地計画がもたらすものは地元民にとって吉か凶か・・最初はフランス人、中国人、公安等の様々な怪しい人間が登場し国際的なスケールを感じたが最後には大海から井戸の中に移行した気分だった。それは徹底した悪の存在が無いのと同時に英雄も存在せず人物像が小さくまとまってしまったからだ。島の閉鎖的な環境がもたらす人間関係の息苦しさとよそ者への警戒心への描写は奄美大島育ちの作者ならではの息吹を感じた。島の歴史と一文字苗字が多い理由も勉強になったが、祝と叶の二人の女性の苗字が紛らわしかった(笑) 2022/11/19

なっぱaaua

59
近未来SFで楽しませてくれる藤井さんなので、SFだと思って読んでたらメチャ人間ドラマでした。法律の隙間からこういう人の増やし方があるのかと吃驚した。これを実行するには相当なお金が掛かってしまい現実的でないのかもしれないが、やり方として可能性があるという事。読み進めていくとタイトルの意味もよく分かった。藤井作品にしては珍しく頭の悪い人が重要人物になっており、この人たちにはイライラさせられたが、島の人口がどんどん減っていく中でどう生きていくかを問うと同時にこの島が経験した歴史からくることが背景にある。~続く~2022/11/26

しゃが

53
巨大クルーズ船を医療用に使う提案があったりしたが、テーマは面白い発想だった。過疎化・難民・外国人労働者・IR誘致・多様性と日本が抱える課題に現代の「黒船」がもたらすのは…。父親の介護のため地元・奄美大島 にUターンした昇雄太や島民がみたものは?えっ藤井さん?、サスペンス?、展開は粗雑だった。2022/12/30

rosetta

34
★★★✮☆非常に面白く読みました。過疎が進む奄美大島にUターンして来た主人公。島では巨大クルーズ船受け入れのための大リゾート地になる港の整備が進んでいた。同じくUターンしてきた者や島に残っていた同窓(ドウシ)、Iターンして来た投資家ら、賛否が巻き起こる。新しく街が一つ出来るほどの計画により元の街もインフラを始め様々な恩恵を受ける。その計画には遠大な理想が隠されていた。地方再生のあり方を考えさせもする。惜しむらくは公安警察を初めとして人物が弱いこと。その分奄美の魅力を伝える事に力を傾注し過ぎたか?2023/01/21

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