出版社内容情報
これ一冊で「本能寺の変」が丸わかり。
内容説明
天正十年、破竹の勢いで天下統一に迫りつつあった織田信長は、志半ばで京都・本能寺の炎に消え去った。信長の忠臣であった明智光秀は、なぜ主君に牙を剥かなければならなかったのか。豊臣秀吉、徳川家康、朝廷…、光秀の背後に黒幕は存在したのか。『下天は夢か』で信長旋風を巻き起こした著者が、豊富な史料をもとに「本能寺の変」の謎に肉迫。日本史上最大の難事件が、ついに決着の時をむかえる!?
目次
序章 いまなぜ「本能寺の変」なのか
第1章 信長を囲む軍事・政治情勢
第2章 織田信長という個性
第3章 秀吉の勃興と光秀
第4章 敵は本能寺にあり
第5章 黒幕は果たしていたか
第6章 本能寺の変の真実
著者等紹介
津本陽[ツモトヨウ]
1929年和歌山県生まれ。51年東北大学法学部卒業後、13年間のサラリーマン生活を経て、不動産会社を設立。35歳から同人誌にかかわり、78年『深重の海』で第79回直木賞受賞。代表作は『下天は夢か』『夢のまた夢』(95年第29回吉川英治文学賞受賞)『乾坤の夢』の夢三部作。2005年第53回菊池寛賞受賞。18年永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kurara
39
★4 信長の性格や振舞い明智の最期、亡骸の始末も細かに書かれていて驚いた。信長って思った以上に残忍な武者だった。2024/08/07
金吾
36
資料に基づいて推論をしていますが、結論は唐突に出てきます。本能寺関係の本は荒唐無稽のものも多いと感じますが、この本は結論までは面白かったです。2022/10/05
り こ む ん
24
イロイロ説があるなぁ~と、私はちょいと違う動機が有るかと思ってみたり。歴史資料的に読み解くと、どれかの諸説なんだろうとは思うのだけど…津本先生の分析も…ご本人が否定的な作家ならではの推理が働いている様にも感じつつ。歴史は出てきた事実を想像し推理して繋ぎあわせてゆくもの。で、ある日、新たな事実が出てきて、その想像部分が正解だったり、訂正されたりで、事実が完成されゆくのだと。だから、否定はしない。どの説もあるのだろう。学者じゃないから、自身の信じたい説でよいかな。と、読んでみてしみじみ思う。本能寺の変の謎。2020/01/30
sashi_mono
16
直木賞作家・津本陽が、日本史最大級の謎とされる「本能寺の変」の核心にせまる歴史論考集。当時の軍事・政治状況や、信長の人間像、熾烈な競争に見舞われた家臣団の内情などの各ポイントをふまえながら、天下統一の直前で無残に散った信長暗殺事件の全体像を描き出す。ちなみに、わたしは「野望説」と「怨恨説」が混然一体となった「ぼんやり説」をとる。2020/01/20
Book Lover Mr.Garakuta
15
落ち着いて。じっくり読めば読むほど。味が出そうな本だが、サラッと読んだ感じでは、(幻聴☞)タリキホウガンホウガンユライな気持ち:意味不明だが:になるみたいだが。個人的にその様な幻聴はどうでも良く。様々な歴史上の人物の思惑が絡んでおり、本当にそうなのかと思った。闇は闇の儘でよいと思う。その方が歴史ロマンに浸れるからね。2019/11/21