出版社内容情報
ブラウンが消えた後、サミュエルから別れを告げられたエディスは、侯爵家の三男・ヘイズから結婚を申し込まれる。婚約が決まった後、ヘイズから「サミュエルはどこにいる?」と聞かれたエディスは――!?
内容説明
「僕達はもう会うべきではない」サミュエルから別れを告げられたエディスに突如持ち上がった婚約話。相手は18歳年上で侯爵家の三男にして資産家のヘイミッシュだった。彼はサミュエルを十番目と呼び、その居場所を教えたならば、エディスの出生の秘密を明かすという取引を持ち掛ける。一方サミュエルは、「また会おう」と言い遺し“あちら側”に消えていったブラウンの真意を探るため、奪われた記憶の断片を求めるが―!?
著者等紹介
大塚已愛[オオツカイチカ]
静岡県出身。2018年「夜は裏返って地獄に片足」(『ネガレアリテの悪魔 贋者たちの輪舞曲』に改題)で、第4回角川文庫キャラクター小説大賞“大賞”を受賞。また同年「勿怪の憑」(『鬼憑き十兵衛』に改題)で日本ファンタジーノベル大賞2018を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
43
サミュエルから別れを告げられたものの、女王の覚えもめでたく注目を集める中、エディスに持ち上がった婚約話。18歳年上の侯爵家三男で資産家のヘイズがサミュエルの秘密をネタに取引を持ち掛ける第二弾。婚約者ヘイズもまたネガ・レアリテを知る意外な繋がりを持った訳ありの存在で、若干胡散臭さはあるものの財力と教養も兼ね備えたそのデキる人っぷりは、いろいろ複雑な過去があって巻き込まれがちなエディスとサミュエルの不器用すぎる関係には欠かせない存在になりそうですね(苦笑)二人の物語はまだまだ続きそうで続巻も楽しみにしてます。2020/01/26
カナン
42
ピタゴラスの「惑星の音楽」という単語が出てきた瞬間、19歳の頃の自分がハレルヤ!と叫びましたが、ネガレアリテの美術品は絵画から楽器へと移り、健気なエディスの出生の秘密と奮闘、無垢過ぎて美への妄執を拗らせ過ぎた変態ホイホイにされているサミュエルの戦闘に次ぐ戦闘、怒涛の伏線回収。合間合間に全く自覚無くいちゃつく朴念仁二人にあーおとヘイズと一緒に天を仰ぎながら、悍ましいほど美しい芸術の嵐を堪能。此処で打ち切りならばあまりにも惜しい。この巻だけで上下巻にすることも出来たはず。未回収の伏線も気になるので是非続編を。2023/01/14
ゆきちん
33
シリーズ②あいかわらずスゴイ情報量の作品。1800年代の大英帝国が舞台のダークファンタジー。わりとグロい。今作はなんといってもエディスの婚約。出生の秘密。吸血鬼の存在。サミュエルの失われた記憶。まだまだあるけど、これくらいで。婚約者のヘイズがいい人?で良かった。無意識にイチャつくエディスとサミュエルも。この作品はこれで終わりか?続くのか?…続くんだろうなぁ。このまま平和にいて欲しいけど。2020/02/18
kou
25
今回、一気にイロイロな謎が明かされたが、情報量が多すぎて1回読んだだけでは憶えきらなかった。ただ設定、人物、武器等々、作者の趣味が全開な気がして、ちょっと清々しかった(笑)。前回は絵画、今回は楽器と毎回モチーフが変わっていくのかな?続きも早く読みたい。2020/03/10
あゆみ
25
★★★★★ 続編が出て嬉しい!1巻では謎が多く残されてもどかしかったが、2巻では情報量の多さに吃驚。新たに登場したヘイズというエディスの婚約者、エディスの出生の秘密、吸血鬼の存在、攫われたエディスの救出劇、あちら側の世界にいる双子の姉、エディスとサミュエルの契約…超好みの展開!サミュエルのエディスを守りたいという想いとエディスのサミュエルに傷ついてほしくないという想い、お互いを想い合う関係が尊い!→2020/01/16