- ホーム
- > 和書
- > コミック
- > 少年(小中学生)
- > KADOKAWA カドカワCエース
1 ~ 1件/全1件
- 評価
椎名みさの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
24
ミァハとハーモニー・プログラムの真実が語られる第3巻。このコミカライズが原作を踏襲していながらも、独自の個性を発揮し、クオリティを高めているのは、三巷文の才能によるところが大きい。確かな画力は読者を容易に引き込むし、トァンやミァハの造形も魅力的だ。またコマ割りにも工夫がなされており、長い解説場面も退屈にはならない。アクションシーンを見てもわかるように、静と動のコントラストを意識して構成されている。つまり、読ませるのだ。2021/07/11
活字スキー
14
【ああ ものすごく苦しい これが痛みってヤツなんだな よく隠しおおせたもんだ】ひっつめ髪をキャスケットに押し込んだ素敵なトァンが13年振りに父と再会する三巻。そこで知らされる「ハーモニープログラム」とミァハの真実は物語の「転」に相応しいインパクト。生命主義はなぜここまで台頭したのか。生命主義がもたらしたもの、目指すものとは。2019/12/01
ふりや
9
「宣言」によって世界中に混乱が巻き起こる中、トァンは父であるヌァザと接触。人間の意識の調和をもたらすという「ハーモニー・プログラム」について明らかになるが、そのプログラムには重大な副作用がある事が露呈していた…第3巻は引き続きトァンの捜査を描きつつ銃撃戦などのアクションシーンもあり。政治的な駆け引きもありつつ、生きていることが判明したミァハへの道筋が開かれます。生府圏内とWatchMeが介在しない辺境の対比が良いです。現実のものとしたら、どちらがより幸せな生活と言えるのか、考えさせられる描写です。2020/05/08
kenitirokikuti
6
電子版にて全4巻をまとめ読み▲こういうSFアニメ映画ってまあまあ前からあるのだけど、いまいちブレイクしきらず、10年代に当たったのは新海・シンゴジ・鬼滅という、ガンダム・Newtypeっぽくはないやつだった。このへん、ライブドア事件とリーマンショックで産業界がネットを敬遠したのが悪く働いたのかしら? その後、原発事故やコロナ禍などSF的事態が到来したにもかかわらず、周囲には『老人Z』みたいな世界が訪れている。旧エヴァが描いた時が過ぎたのに、エヴァ本編のリメイク完結編が製作中…エヴァは確かに未来であった2021/02/26
アーサー・エリス
5
ミァハを追うトァンはバグダッドの地で13年前に失踪した父・霧慧ヌァザと再会する。ヌァザの口から語られたのは、死んだはずのミァハの生存、そして彼女の思惑であった。原作中盤以降にあたる3〜4巻はビジュアルになるとやや冗長な感はあるものの、精緻で美しい作画は見応えがあり、アクションシーンも派手かつわかりやすい。ヌァザの語る「意識/魂は進化の過程で生じた自然の産物に過ぎず、それを制御しようと考えるのは当然のこと」という解釈は、原作を読んだ時の衝撃が蘇るよう。2020/02/19