出版社内容情報
烏丸家に届いた2通の書留と普通郵便。手紙の束を確認しようとした矢先、応接間からベルが鳴った。
花穎だと思い駆けつけた衣更月だが、そこには誰もいなかった。
気の所為かと作業室に戻ると、たしかに机の上に置いておいた書留が1通なくなっていた。
短い時間の中で消えた手紙は誰が何のために持ち去ったのか。犯人は屋敷の中に――。
大人気、上流階級ミステリ!
内容説明
衣更月が使用人部屋の空室を掃除していると、抽斗の奥に隠すように仕舞われた日記を見つける。かなり埃が詰まっているので花穎の物ではないだろう。烏丸家の家令・鳳が日記を開くとそこには『一月七日 私との婚約が原因で、真一郎さんと鳳さんが口論した』と書かれていた…。一方、花穎は久丞家の壱葉がヴォルコフ家のカサンドラに絶縁状を叩き付けたと聞き、事情を聞くことになったのだが―。大人気上流階級ミステリ第8弾!
著者等紹介
高里椎奈[タカサトシイナ]
茨城県出身。1999年『銀の檻を溶かして』で第11回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hirune
48
【Kindle】今は一心同体のように息の合った真一郎と鳳だけれど、若かりし頃はやはりお互いの未熟さでギクシャクしたこともあったんですね。花穎と衣更月もまだまだお互いに完全に受入れ合うとはいかないけれど、少しずつ信頼して歩み寄っている感じがします。衣更月は辛辣なようで結構花穎を甘やかしてるもんね😅花穎もちょっと拗ねたりして甘えてるし〜☆2020/01/20
ゆきちん
32
今回もいろいろ時間が起こったりするんだけど、花頴と衣更月のコンビが成長してるよ!だって衣更月ったら「うちの主人が願ったならば、手となり足となってお助けするのが執事です」だよ。真一郎と鳳も若い時はいろいろあったんだねー。次で最後かな、と思うんだけどどうなるかな。終わると思うと寂しい…2020/01/24
雪紫
32
2019年最後の読了。わたしの令和元年は執事に始まり執事に終わりました。それまでの話の真相や過程があれなだけに最後のテセウスの話がホッとさせられる。最初の話や「ドッグ・ラン」といい、今までに示唆されていた花穎の目が呼んでしまうトラウマや不和とも言ってもいい不協和音が赤目家以外でも噴出する時も近い・・・? 2019/12/31
み
30
さくさくと♪お二人が良い関係になってるような(^ ^)も少し早い時期に読んだら、もっと楽しかったかも。2020/01/18
よっしー
26
衣更月がミスをやらかしたのは作品上初では!?と思うぐらい、ビックリな出来事でした。実際にはミスではなく、犯人が居たわけですが…。当主かつ大人であるはずの花穎が取った行動、全てを引っくるめて微笑ましい反面、何だかなと笑ってしまいました(笑 とはいえ、まだまだ感情の機微に疎く、純粋だからこそ、汚い裏の世界は理解できないようですね。当主としての狡猾さも持ち合わせてほしいと思う反面、このままでいてほしいとも思ってしまいます。2021/10/23
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