• ポイントキャンペーン

ギブミー・チョコレート

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041082041
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

東京の下町育ちの弘は、友人たちと自由な子ども時代を謳歌していた。だが遠くにあったはずの戦争は、徐々に不穏な影を落としはじめる――「少国民」と呼ばれた子どもたちが見たリアルを描く、著者の自伝的物語。

内容説明

東京本郷で生まれ育った弘は、悪ガキ仲間たちとともに、伸び伸びと子ども時代を謳歌していた。だが戦況の悪化は日常を変えていく。巧妙につきまとう特高警察、姿を消した外国人の友人、代用品になったお菓子―。芸術を愛し、自由の尊さを説く先生は学校から去り、替わりにやってきたのは軍国主義の先生たちだった。軍隊式のしごきに耐え、疎開先ですきっ腹を抱えても、弘たちは未来を見ていた。だが、1945年3月、中学受験のために東京に戻った彼らを待ち受けていたのは、想像を絶する大規模な空襲だった。『ウルトラQ』『ウルトラマン』『泣いてたまるか』の監督が自らの戦争体験をもとに、「少国民」と呼ばれた子どもたちの姿を鮮烈に描きだす、自伝的小説。

著者等紹介

飯島敏宏[イイジマトシヒロ]
1932年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、KRT(現在のTBS)に入社、演出部そして映画部に所属し、『泣いてたまるか』を監督する。66年、円谷英二率いる円谷特技プロダクションに、映画部所属の監督として携わる。作品に『ウルトラQ』などのウルトラシリーズ、『怪奇大作戦』など。70年、木下恵介プロダクションに出向し、『金曜日の妻たちへ』などを演出(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

るい

41
こんなに喉が苦しく涙が溢れた本は他にない。 それはきっとこの作者が自分の経験と記憶を如実に描き記してくれたからに違いない。何よりもリアルで淡々と事実を呑み込む日々の中に宝物のような日常が混ざる。 ガダルカナル島から帰還した祖父の話を思い出し途中何度も読み詰まる。 ラスト近くのチョコレートのくだりは、フィクションで捻り上げた色んなストーリーよりよほど心に響いて涙が出た。Gostraighton、忘却の彼方へ進む景色。2021/09/04

けんとまん1007

31
戦前から戦中・戦後にかけての物語。今では、あまりいないタイプの子どもたちの時代。エネルギーに溢れていたのように感じる。これを考えると、今の時代は、哀しいことなのかもしれない。2020/02/25

みんく

23
著者があとがきでも書いておられるけど、87才という年齢で初めて小説を書いたということなので無理もない、やや文章は確かに読みにくく、読了まで時間がかかった。でも戦争中の子供たちが、こんなふうにエネルギッシュに生きていたという驚きやそんな時代だからこそ家族や友達と強い絆で助け合っている様子が微笑ましかった。チュウやおたかお祖母さん、ハルエちゃん、鬼久保先生やマドンナ貴美子先生など、登場人物が魅力的に描かれていて面白かった。2021/10/10

樹里

12
図書館の新着のところにあった本です。著者はウルトラマンとか金妻の演出などをしてた方です。パラパラめくったらこの前に読んだコイコワレの時代と一緒だったので借りてみたらとても良かったです。物心ついた時からずっと戦争中で小学6年の時に中学受験のため疎開先から帰ってきて東京大空襲にあうというところまで。あの時はそうゆう子がたくさんいたのでしょうね。食べる物にも困っていたようなのに、やはり子供はエネルギーがあるなと思いました。あの時代に比べると今は本当に恵まれてるなと思いました。2019/11/23

浅見陽一郎

9
 初めて読む作家さんで、当時87歳で初めての 小説だそうです。元TBSの演出部にいて、「金曜日の妻たちへ」などを手掛けた方で、飯島さんの自伝的小説ということ です。  小学校、旧制中学を東京で過ごし、那須への疎開体験 など、戦時中の子供たちが、どのようにこの激動の時 を過ごしたか,生々しくも心温まるタッチで書かれています。 東京大空襲の1週間前に疎開先から東京に戻った 著者たち、当然、大空襲をもろに体験され、その描写は 鮮烈でつい息をのみながらページをめくることに なりましたね。2023/10/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/14173558
  • ご注意事項

最近チェックした商品