出版社内容情報
交通事故で植物状態になってしまった父親を巡り、延命治療を望む次男と、開業資金を必要とする長男で意見がぶつかり合う。やがたふたりの妻をも巻き込み、田村家は崩壊しようとしていたが……。
内容説明
工務店を営んでいた父親が不慮の交通事故で植物状態になった。次男の次也は父の延命治療を望んだが、長男の一也はそれに異を唱えた。父が死ねば二億円の遺産が兄弟に相続されるのだ。開業資金を急ぎ必要とする兄の説得に、次也は葛藤する。一也の妻も次也にすり寄ってきて悩みを打ち明けてきた。腎臓病を患う息子の治療費が足りないという。そんななか、父の容体が急変、追い詰められた次也は、思いがけない決断を下すが…。
著者等紹介
周防柳[スオウヤナギ]
1964年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2013年「八月の青い蝶」で第26回小説すばる新人賞を受賞して作家デビュー。同作は15年、第5回広島本大賞「小説部門」大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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