出版社内容情報
さゆきの前に大人の世界が立ちはだかる。『みかづき』著者デビュー作!中学1年生のさゆきは、いとこの真ちゃんが大好きだ。高校へ行かずに金髪頭でロックバンドの活動に打ち込む真ちゃんとずっと一緒にいたいのに、真ちゃんの両親の離婚話を耳にしてしまい……。
森 絵都[モリ エト]
著・文・その他
内容説明
中学1年生のさゆきは、いとこの真ちゃんが大好きだ。高校へ行かず金髪頭でロックバンドの活動に打ち込むようになっても、真ちゃんのかっこよさは変わらない。家族ぐるみでずっと一緒にいたいのに、真ちゃんの両親の離婚話を聞いてしまい…。第31回講談社児童文学新人賞、第2回椋鳩十児童文学賞を受賞した著者デビュー作「リズム」と、その2年後を描いた「ゴールド・フィッシュ」を収録した不朽の名作集。
著者等紹介
森絵都[モリエト]
1968年東京都生まれ。早稲田大学卒業。91年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。同作品で椋鳩十児童文学賞を受賞。『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で路傍の石文学賞、『つきのふね』で野間児童文芸賞、『カラフル』で産経児童出版文化賞、『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞を受賞。2006年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モモ
62
再読。『リズム』と『ゴールド・フィッシュ』が1冊で読めるのが嬉しい。中一のさゆきは従兄の真ちゃんが大好き。高校に進学せずロックバンドに打ち込む真治。親たちは心配するが、さゆきは真治の夢を応援する。幼い頃の夢が自身の限界を見て諦めて、また新たな夢を思い描く頃を思い出した。親が心配する気持ちはよく分かる。「食うに困らず、苦しまずに生きてほしい」が親の気持ちだ。中学生や高校生の将来の夢を思う姿が愛おしい。悩める中学生や高校生におすすめの一冊。2021/08/29
ピース
46
真治の存在はさゆきにとって愛とか恋とは違った大きな影響を与えるものだった。真治が新宿に行った後会うことはなかったけどいつか会える日が来るだろう。その時どんな会話になるんだろうか。幼馴染でいじめられっ子だったが強くなったテツの存在も大きかった。とても爽やかな話だった。2022/11/07
ピロ麻呂
42
今月の文庫新刊☆彡「リズム」と「ゴールドフィッシュ」が一冊にまとまっててお得です。小中学生で将来の具体的な目標を持ってる子は凄いと思う。親としては子供の夢を応援したいけど、それがイバラの道と分かっていたなら果たして応援できるかな?例えば子供がミュージシャンやお笑い芸人になりたいと言い出したら… 一度しかない自分の人生だから悔いのないように生きて欲しい。でも、苦労はして欲しくない。子供の夢を後押しするか、諦めるよう説得するか…親にとっては難しい選択やよなぁ(^_^;)2019/02/28
布遊
37
従兄の真ちゃんに真髄しているさゆきの中学生時代のこと。思いっきり遊んで、思いっきり勉強して・・ほっこりとしたお話でした。真ちゃんは、夢を叶えたのだろうか?2022/12/20
たぬ
34
☆4.5 主人公はどちらも女子中学生。「リズム」は中1、「ゴールド・フィッシュ」はその2年後。さゆきちゃんは自分とはまるで性格が違うし友人にもいないタイプの子。だからこそなのかな、中学生ってのはなんて瑞々しいんだろう!とその無邪気な日々がたまらなく新鮮で愛おしい。大好きな従兄への気持ちが「愛でも恋でもない」の、ちょっとわかるかも。2022/11/02