内容説明
蒸発した夫を探す稀夢子は、人間蒸発株式会社で驚愕の真実を知る(「君発ちて後」)。斬られた先代のひとり息子が、お定まりの仇討に出かけることに。道中でいつしか大道芸人に、しかも仇討禁止令が発令されて―(「ワイド仇討」)。小型コンピューターを導入した小国に派遣され、プリンセスと出会った日本人技師。コンピューターは次々政策に答えを出すが、次第に矛盾し始めて(「ホンキイ・トンク」)。黒い笑いが光る傑作短編集!
著者等紹介
筒井康隆[ツツイヤスタカ]
1934年大阪生まれ。同志社大学文学部卒業。主な作品に『虚人たち』(泉鏡花文学賞)『夢の木坂分岐点』(谷崎潤一郎賞)『朝のガスパール』(日本SF大賞)「ヨッパ谷への降下」(川談康成文学賞)『わたしのグランパ』(読売文学賞)などがある。ほか、フランス・パゾリーニ賞、菊池寛賞受賞。フランス・芸術文化勲章シュバリエ章、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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akiu
3
短篇集。2018年10月、明屋(はるや)書店限定復刊で買った(2019年5月以降は全国の書店で発売)。表題作は、調子はずれのコンピュータが政治を動かすという近未来ユーモア SF。シニカルかつセンチな良作。AI 時代到来? の現代に復刊される理由はわかる。「ぐれ健が戻った」は見事なトリックが仕込まれた名作。「雨乞い小町」は六歌仙の皮をかぶった文壇コメディだけどそのまま読んでも面白い。他は下品なエロ短篇が多く、人を選ぶこと間違いなし。作品の順番入れ替えた方がいいんじゃなかろうか…。後ろから読んだ方がよさそう。2019/02/23
小説大好き
2
表題作のプリンセス・ミオがすげーいいキャラ 他の話も面白い2022/07/15
竹内
0
今まで体験したことのない世界に誘ってくれました。2019/10/16