出版社内容情報
朝起きたら、知らない女の死体があった――。ひねりと企みに満ちた短篇集。二日酔いで目覚めた朝、ベッドの横の床に見覚えのない女の死体があった。俺が殺すわけがない。知らない女だ。では誰が殺したのか――?(「女が死んでいる」)表題作他7篇を収録した、企みに満ちた短篇集。
貫井 徳郎[ヌクイ トクロウ]
著・文・その他
内容説明
二日酔いで目覚めた朝、寝室の床に見覚えのない女の死体があった。玄関には鍵がかかっている。まさか、俺が!?手帳に書かれた住所と名前を頼りに、女の正体と犯人の手掛かりを探すが―。(「女が死んでいる」)恋人に振られた日、声をかけられた男と愛人契約を結んだ麻紗美。偽名で接する彼の正体を暴いたが、逆に「義理の息子に殺される」と相談され―。(「憎悪」)表題作他7篇を収録した、どんでん返しの鮮やかな短篇集。
著者等紹介
貫井徳郎[ヌクイトクロウ]
1968年東京都生まれ。93年、鮎川哲也賞の最終候補作『慟哭』でデビュー。2010年、『乱反射』で日本推理作家協会賞、『後悔と真実の色』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
217
短編集。全ての話がどんでん返しのオチです。びっくりするほどのオチの話はなかったけれど、読みやすいしどんなオチで終わるのかと楽しく読めました。『レッツゴー』はコミカルな青春ストーリーだったので可愛くて和みました。その他は殺人等サスペンス系。読み手の思い込みをうまく利用した文章がうまいと思います。『二重露出』『憎悪』『殺人は難しい』が好きです。2019/07/15
しんたろー
191
イヤミス風、叙述トリック、日常ミステリなど貫井さんの幅の広さを感じさせる8つの短編集。「どんでん返し」というよりも「ひと捻り」程度でサラッと読めるのは良かったが、半分の話が結末やトリックが見えてしまったのが残念。それでも表題作は、どこかコミカルで楽しめたし『憎悪』の展開も面白かった。一番の収穫は女子高生主役の『レッツゴー』…まるで奥様の加納朋子さんが乗り移ったかのように明るくテンポ好く「青春ミステリ」として伏線も効いていて、真相も笑いながら納得できたし、前向きで魅力的な彼女のその後を書いて欲しいと思った。2021/03/25
machi☺︎︎゛
158
全部どんでん返しの8篇の短編集。予めどんでん返しありと分かっていても面白かった。特に、二日酔いで自宅で目覚めたら見知らぬ女が死んでいた、しかも密室になっている、でも殺した記憶は無い、やっぱり犯人は自分なのか。という表題作「女が死んでいる」が1番面白かった。2021/06/07
うっちー
146
私はどんでん返し物好きです。2019/07/20
とん大西
135
切り口が多くてどんでん返しの妙を楽しめました。帯の文句が煽りすぎ(とは言っても全て騙されましたが)な気はしますが、『憎悪』や『殺人は難しい』の仕掛けは巧み巧み。好みは『殺意のかたち』。終わってみればベタなトリックかと思いましたが、30頁ほどの超短編ながらドラマチックなテイストがなかなか印象的です。2020/09/22