麒麟児

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  • サイズ B6判/ページ数 308p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041072141
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

『天地明察』の異才が放つ、勝海舟×西郷隆盛! 幕末歴史長編!慶応四年三月。鳥羽・伏見の戦いに勝利した官軍は、徳川慶喜追討令を受け、江戸に迫りつつあった。軍事取扱の勝海舟は、五万の大軍を率いる西郷隆盛との和議交渉に挑むための決死の策を練っていた。江戸の町を業火で包み、焼き尽くす「焦土戦術」を切り札として。
和議交渉を実現するため、勝は西郷への手紙を山岡鉄太郎と益満休之助に託す。二人は敵中を突破し西郷に面会し、非戦の条件を持ち帰った。だが徳川方の結論は、降伏条件を「何一つ受け入れない」というものだった。
三月十四日、運命の日、死を覚悟して西郷と対峙する勝。命がけの「秘策」は発動するのか――。
幕末最大の転換点、「江戸無血開城」。命を賭して成し遂げた二人の“麒麟児”の覚悟と決断を描く、著者渾身の歴史長編。

【絶賛の声!】

勝と西郷が対峙した二日間に焦点を定めて、物語をぎゅっと凝縮されたのはさすがの慧眼で、素晴らしい
    ――出口治明氏(立命館アジア太平洋大学(APU)学長・「本の旅人」1月号より)

江戸城で繰り広げられる会談は、緊迫感に満ちており、 何度も固唾を呑んだ。
ふたりの会談を、これほどのドラマに 仕立てた作者の力量が素晴らしい。
    ――細谷正充氏(文芸評論家・「本の旅人」1月号より)

冲方 丁[ウブカタ トウ]
著・文・その他

内容説明

慶応四年三月。鳥羽・伏見の戦いで幕府軍を打ち破った官軍は、徳川慶喜追討令を受け、江戸に迫りつつあった。軍事取扱の勝海舟は、五万の大軍を率いる西郷隆盛との和議交渉に挑みための決死の策を練っていた。江戸の町を業火で包み、焼き尽くす「焦土戦術」を切り札として。和議交渉を実現するため、勝は西郷への手紙を山岡鉄太郎と益満休之助に託す。二人は敵中を突破して西郷に面会し、非戦の条件を持ち帰った。だが徳川方の結論は、降伏条件を「何一つ受け入れない」というものだった。三月十四日、運命の日、死を覚悟して西郷と対峙する勝。命がけの「秘策」は発動するのか―。

著者等紹介

冲方丁[ウブカタトウ]
1977年岐阜県生まれ。96年『黒い季節』で第1回スニーカー大賞金賞を受賞してデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞受賞。09年に刊行した『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞など数々の文学賞を受賞。12年『光圀伝』で第3回山田風太郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

270
冲方 丁は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。著者が幕末から明治維新の二人の麒麟児(勝海舟&西郷隆盛)をどう描くか期待しながら読みました。大河ドラマ『西郷どん』等で既知の内容が多く、著者の割には新鮮味がありませんでした。サプライズは、勝海舟は船酔いが酷く、吐きまくっていたことです。2019/01/14

うっちー

157
勝海舟、西郷隆盛無くして今の日本はありません2019/01/15

ナイスネイチャ

155
図書館本。大政奉還からの徳川幕府と明治政府の仲介役をやらされた勝海舟の物語。無血開城迄の西郷とのやり取りが絶妙な駆け引きを勝海舟心のうちを交えながら綴ってました。江戸の人々を救うため奔走する勝海舟はカッコよかったです。2019/02/15

とん大西

138
何せよ勝海舟、…カッコいいのです。学生時代に子母澤寛の「勝海舟」を読んで以来、幕末の偉人の中でいっちゃん好きなんがこの人。その潔さ大胆さ、べらんめえ調の江戸弁も魅力の一つ。さて、江戸無血開城にフォーカスした本作。官軍の侵攻に戦慄する江戸市中。正にクライシスの飽和状態。武士も町民も、敵も味方も。迷走する人々が放つカオスが交錯する中、対峙する二人の麒麟児、勝と西郷。徳川、江戸、日本の行く末が彼らに託される。がっぷり四つの心理戦、ギリギリの駆引きにヒリヒリきます。英雄が英雄を知る、男は男を知る。シビれました。2019/03/02

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

137
久しぶりの冲方作品、良かった。勝麟太郎と西郷吉之助という、徳川の世、武士の時代に終止符を打った二人の麒麟児。旧幕府側と新政府側、互いの立場は違えど、日本の新しい夜明けを見据えて目指すところに違いはなかった。決して交わることはないのかもしれないが、二人の盟友の信頼に裏打ちされた揺るぎない友情があったからこそ、ギリギリの状況下にあっても進むべき道を指し示す事ができたのだろう。先に逝ってしまった西郷。勝さん、もう一働きだ。2020/09/02

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