イコ トラベリング 1948‐

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イコ トラベリング 1948‐

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  • サイズ 46判/ページ数 304p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041072110
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

1948年、終戦後の日本。中学2年になったイコの周囲には、やけどを負った同級生や傷痍軍人の物乞いなど、今だ戦争の傷跡が多く残されていた。母を早くに亡くしいつも心のどこかに不安を抱えるイコだったが、英語の授業で習った【~ing=現在進行形】にがぜん夢中になる。「現在進行形、今を進むという事!」急展開で変わっていく価値観に戸惑いながら、イコは必死に時代をつかもうとする。そして「いつかどこかへ行きたい。私ひとりで」そう強く願うようになる。でもまだ、日本からの海外渡航が許されない時代。手段も理由も見つからないまま大学を卒業したイコに、ある日大きなチャンスが巡ってくる……。「魔女の宅急便」の著者・世界的児童文学作家、角野栄子の『トンネルの森 1945』に続く自伝的物語。戦後の日本を舞台に、懸命に自分の路を探す少女の成長をエスプリとユーモア溢れるタッチで描く著者の原点ともいうべき作品。87歳、角野栄子は今も現在進行形だ!

内容説明

戦争の傷跡が残る1948年。中2のイコは英語の授業で“be動詞+~ing”(現在進行形)に夢中になる。激変する日本、いつか「どこかへひとりで行きたい」そう強く願うようになるが、手段も理由も見つからない。しかしある日、大きなチャンスが巡ってくる!『魔女の宅急便』の著者・世界的児童文学作家が描く自叙伝的物語。角野栄子は、87歳の今も「現在進行形」!

著者等紹介

角野栄子[カドノエイコ]
東京・深川生まれ。大学卒業後、紀伊國屋書店勤務を経て24歳からブラジルに2年滞在。その体験を元に書いた『ルイジンニョ少年ブラジルをたずねて』で、1970年作家デビュー。代表作『魔女の宅急便』は89年スタジオジブリアニメ作品として映画化、その後舞台化、実写映画化された。野間児童文芸賞、小学館文学賞等受賞多数。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。2016年『トンネルの森1945』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、18年「小さなノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞作家賞を、日本人3人目として受賞。23年11月に江戸川区角野栄子児童文学館がオープン予定(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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がらくたどん

88
大西洋を船で渡る26歳のイコが13歳から22歳で太平洋を渡るための船に乗るまでの「現在進行形」の日々を振り返る自伝的青春記。敗戦と監督統治で価値観がでんぐり返り、昨日まで「諭す側」にいたオトナたちが急に頼りなくも胡散臭くも思えた時代の青春は、そうでなくても「自分の道」を探さにゃならんのに道は寸断・標識は信用できない厄介な毎日。でもだからこその、あっちへ踏み出しこっちで躓き「ここではないどこか」を目指してイコは毎日が「ing」。移り気・わがまま・非効率?いいじゃないの。人生はいつも現在進行形♪中学生から。2023/03/10

いこ

85
児童文学者角野栄子さんの自伝的小説。角野栄子≒西田イコが13歳で女学校に編入するところから、23歳で海外へ飛び出すところまでを描く。時代は、日本の敗戦後二年半。女学校で英語を習ったイコは、すぐに英語に惹かれていく。すぐに前のめりになる性格で、英語の大学まで行くものの、イマイチ充実感がない。絶えずモヤモヤと迷っていて「服部時計店のウィンドウを飾りたい」と言ってみたりする。一方で、友人が留学するのを羨ましく思う。けれど、ラッキーが続き最後は自分も海外への道が開く。こんな迷ってばかりでも作家になれるのね…。2023/05/24

chimako

81
「著者の原点ともいうべき作品」と角川のサイトにある。イコの成長は角野さんの歩んでいらした道と重なる。自分はなにも取り柄がないし何も出来ない と思っている少女イコ。けれど新しいもの好きで一直線。自分をキャロルと呼ぶほど外国に憧れを持つ。その少女が英語に興味を持ち、映画を観たり本を読んだりしながら将来を考え始める。幼い頃に母を亡くし、決して継母が嫌いなわけではないけれど遠慮や話の通じないモヤモヤを抱えながら大学進学を決意し、卒業後に紀伊国屋書店に就職し、ブラジルに渡航する。淡い恋心も経験する。YAの良書。 2022/11/14

ぶんこ

51
終戦後13歳で疎開先から東京に戻り、女学校へ。そこから早稲田の英文科、紀伊国屋書店勤務の時に同僚からブラジルの日本人学校教師の職を紹介されブラジルへ。女学校時代から現在進行形の言葉に魅了され、好奇心満載な少女が、戸惑いながらも少しずつ前へ進む日々。中学高校時代は揺れ動き自信喪失になる。それでも前へ。そして書店勤務の同僚からの紹介でブラジルへ渡るまでが描かれていました。前へ進む日々の中でも、いざとなると実行に移さないことの多かったイコさんが、旅立ったことに驚きつつこの決心は素晴らしい。世界が拡がりました。2024/03/24

chiaki

43
こんな女性になりたい、生き方をしたい!と私が想う方のひとりに角野栄子さんがいます。こちらはそんな角野さんの中学時代~ブラジル渡航までを描いた自叙伝的小説。主人公のイコは、好き嫌いがはっきりしていて好奇心旺盛。ちょっと移り気が多いけど、常に"ここではないどこか"に憧れを抱き、それが生き方の軸となっているところがとても魅力的。戦後日本の暗い世の中をとどまることなく"現在進行形"で力強く闊歩するイコに勇気づけられる!思い悩むこともあるけれど、イコのように明るく前を向いて私も生きていきたい。おすすめしたい1冊!2022/11/13

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