出版社内容情報
送り拍子木怪談と神隠しの話を聞いた那由多。だが姉までが行方不明に!
内容説明
「虚路は、人から忘れられそうになったら姿を現す」なぜなら忘れられるとその概念が消えてしまうから、と狭間堂から説明を受ける那由多。一方、浮世と華舞鬼町では拍子木の怪談と神隠しの事件が増えていた。夜回りの時に打つ拍子木を追いかける別の拍子木。二番目に聞こえた音を聞いた人が消えてしまうのだ。そして那由多の姉・茜も行方不明に。姉を捜してある映画館に入った那由多は、祖父の形見のカメラを壊してしまう。
著者等紹介
蒼月海里[アオツキカイリ]
宮城県仙台市で生まれ、千葉県で育ち、東京都内で書店員をしていた作家。日本大学理工学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
49
街談巷説。都市伝説。そこに「あるかも」知れないから探してしまうもの。探すことが「呼び出して」しまうもの。一番怖いのは、一体なあに?でも一度気付いてしまったら、もう元には戻れない。知らなかった事にはならないの。そんなおどろおどろしい展開からあっという間にいつもの優しい物語へ。狭間堂さんの善人パワーが最大限に発揮されていました。そんな彼の中からもハちらちらと顔を出すのはいつも驚いてばっかりの優しい青年の面影。マフラーの君もついに正体が。いつばれちゃうのかなーって楽しみにしていたので、嬉しい半分寂しい半分です。2019/04/29
ありす
40
誕生日に父から一眼レフを買ってもらった那由多。一方で、虚路によって壊されてしまった祖父のカメラ。祖父のカメラを失いはしたけど、新しくやりたいことを見つけた那由多。今回は姉の茜が怪奇に巻き込まれ、憧れのあの人との再会を果たす。虚路に対峙するため、狭間堂、那由多、そして円が力を合わせる。円がどんどん丸くなってきているのが嬉しい。特に余話での狭間堂とのシーンが暖かくて好き。【シリーズ5作目】2022/01/14
雅
29
大切なモノを失ってしまう事で、ようやく変われる状況がなんか切ないし、ちょっとやきもきする。でもみんなの変化がカワイイです2019/05/21
坂城 弥生
27
円が手に入れたかったものがちょっと微笑ましかった。2019/10/15
メルル
20
何か起こるのかと思いきや肩透かしを食らった。意外とあっさり解決しちゃうのね。那由多は少しずつ成長しているが、もっと強くなって欲しい。悩んでばかりの主人公は辛い。狭間堂と円が話の中心だったかな。サブタイトルがちょっと厳しい。毎回、食べ物を盛り込んでくるが物語に関係があると思えない。サブタイトルにするほどではないだろう。2019/03/19
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