角川ホラー文庫<br> 夢に抱かれて見る闇は

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角川ホラー文庫
夢に抱かれて見る闇は

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  • サイズ 文庫判/ページ数 272p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041067741
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

私の部屋には、捨てた男の骸骨が立っている…「嘘愛」著者のデビュー受賞作男を初めて部屋に上げるときには、かなりの勇気がいる。
もしこの男に、見えてしまったら……。
 まもなく40になる独身の真千子が独りで住まうアパートの部屋の何もない壁には、かつて捨てた恋人、博也の骸骨が立っている。知り合ったばかりの男を部屋に入れた夜、暗闇の中で男の愛撫に博也の癖を見つけ……。(第3回『幽』怪談文学賞受賞作「枯骨の恋」)

 職場のパワハラで自殺した年下の同僚。彼女の家族に訴訟をけしかけようと、実家がある田舎を訪れた千穂。そこで出会ったのは、予想外の反応をする母親と、若い死者に対する奇妙な風習だった。(「アブレバチ」)

『嘘を愛する女』が話題の著者、デビュー作&第3回『幽』怪談文学賞〈大賞〉受賞作(選考委員/岩井志麻子、木原浩勝、京極夏彦、高橋葉介、東雅夫)が待望の文庫化。
(単行本時タイトル:『枯骨の恋』)

単行本収録作品に、不倫相手との縁切り物語1篇を加えた8つの傑作怪談。
現代を生きる30?40代の女性のリアルな情念と、突きつけられる現実、その中で少しでも光を掴みたいともがく姿を描いた、怖くてエロくて美しい短編集。


 目 次

枯骨の恋 (第3回『幽』怪談文学賞 短編部門大賞受賞作)
翼をください
アブレバチ
縁切り厠
ギブミーS
棘の路
親指地蔵
メモリイ

 解説(門賀美央子)

岡部えつ[オカベエツ]
著・文・その他

内容説明

男を初めて部屋に上げるときは、かなりの勇気がいる。もしこの男に、見えてしまったら。もうすぐ40歳の真千子の部屋には、かつての恋人の骸骨が立っている。暗闇の中、知り合ったばかりの男の愛撫に感じたのは…(「枯骨の恋」)。職場のパワハラで自殺した同僚。実家を訪れた千穂が知った、若い死者に対する奇妙な風習とは(「アブレバチ」)。第3回『幽』怪談文学賞受賞作が待望の文庫化。女たちの怖くてエロティックで美しい物語。

著者等紹介

岡部えつ[オカベエツ]
1964年、大阪府生まれ、群馬県育ち。2008年、第3回『幽』怪談文学賞短編部門“大賞”を受賞、翌年、受賞作を表題とした短編集『枯骨の恋』でデビュー(文庫化にあたり『夢に抱かれて見る闇は』と改題)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あも

89
岡部はつ……ダジャレでスタートしたけど、言いたい事はただ一言。こっわ…。秋めいて涼しくなってきた今日この頃、久々にガチの恐怖を感じました。こええ…。一番怖いのは人間、とか、不条理なものほど怖いとか言うやん。言ったことあるでしょ?認識改めた方がいいって。絶対、幽霊怖いって…。出自もハッキリしてて自分を恨んで呪って真っ直ぐ向ってくる幽霊マジ半端ないって…。あ、取り乱したけど、ドストレートな幽霊話のみならず、不条理系から切ない系まで幅広く。様々な感情を心にするりと垂らしてくれる。共通項は"女の情念"。こええ…。2018/09/12

ピロ麻呂

38
「嘘を愛する女」がおもしろかったので本作を書店で見つけて即買い。恐ろしいと言うより気味が悪い…って感じ。やはり恋愛がらみの怨念ってこわいですね~2018/06/10

らすかる

29
またやってしまった? 「枯骨の恋」を文庫化した際に改題したのね。でも何度読んでも面白かったのでじっくり再読しました。秋の夜長にぴったりな大人の女によるジメッとしたホラー短編集。8編それぞれが味わい深く、ただ怖いだけでないところがいい。哀愁漂ってるとゆうか。「縁切り厠」、私には1晩厠に籠る根性も勇気もないけど、ちょっといい(笑)2018/10/28

JKD

16
独特の世界観だけど、悪くない。「縁切り厠」とか、「棘の道」はシュールな怪談話だけど、アブレバチの衝撃はただ事じゃなかった。平凡で無自覚な悪人・・なるほど、いいテーマです。2018/06/03

生ける屍 reading_dead

6
女の嫉妬や情念をテーマにした怪談集。性描写あり、女性作家ならではの感性がよく表れている。『枯骨の恋』は10年も前に怪談文学賞を受賞したデビュー作ということで待望の文庫化だったが、正直あまり印象に残らず。この短編集の白眉は『アブレバチ』だ。親より早く死んだ若者たちの魂を飲み込む山奥の断崖…僻村の奇妙な風習。この設定だけでそそられるが、女たちの情念が絡み怖かった。それと、印象に残ったのは『メモリィ』。幽霊が現れると言う骨董喫茶だが、幽霊と言うより残留思念か。こんな雰囲気のいい喫茶店なら通ってみたい。2018/07/02

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