出版社内容情報
堂場 瞬一[ドウバ シュンイチ]
著・文・その他
内容説明
地方紙の支局長として20年ぶりに地元に戻って来た福良孝嗣は、前市長の息子が銃殺された事件を着任早々、取材することになる。一方、高校の陸上部で福良とリレーのメンバーを組んでいた県警捜査一課の芹沢拓もまた同じ事件を追っていた。記者と刑事―交わってはならない関係となった2人。だが、事件の背後を洗ううち、2人は、もう1人の同級生の重い過去によって引き寄せられていく。青春+警察ミステリ、待望の文庫化。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年茨城県生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とろこ
60
高校時代、陸上部に所属し、互いに相棒だと思っていた福良と芹沢。しかし、福良は新聞記者に、芹沢は刑事になり、距離を置かねばならなくなった。そして、2人には、共通した苦い思い出があった…。友情、青春、後悔…。私の好みが揃っているのに、いまひとつだった。まず、犯人の動機。それが20年も持続するという執念。福良と芹沢が、そこまで責任を感じることなのか?という疑問。堂場作品の中では異色なタイプなので、一読してみるのも良いかと思うが、あえてオススメはしない。2018/12/24
優希
55
青春と警察というミステリー要素が絶妙です。同じ事件を追う福良と芹沢。高校時代の同級生という絆と警察と記者という相反する立場が2人の立場を結び付けていくように思えました。大人の青春ものとも言えるかもしれません。2021/01/10
てつ
50
動機も流れもリアリティーに欠けるなぁ、などと感じながら終わってしまった。ちょっと残念です。2018/11/18
kei302
49
夏のKinUn堂場作品7作発見! その1:さびれゆく地方シリーズ。利権に群がる実力者たちの醜さと高校時代を過ごした青春の日々の苦くてキラキラした思い出が対照的な作品。 責任を誰に取らせるか、押しつけるか。この部分をもっと深く描いてほしかった。物足りない。復讐は社会的制裁にしてほしかった。2020/08/11
ユザキ部長
32
20年前の事なんて早々覚えてないんですけど。。感情的な人間には、法律や建前で敵わないものか。実際殺人に関与してるんだから一線は越えてるよな。ちょっと共感には遠いな。2024/10/24