出版社内容情報
松下幸之助や本田宗一郎に匹敵する経営者西山弥太郎の野望に満ちた生涯。敗戦国・日本に、世界最新鋭の製鉄所をうち建て、高度経済成長の扉を開いた“鉄のパイオニア”の生涯を描く大河小説。
黒木 亮[クロキ リョウ]
著・文・その他
内容説明
「我々日本人は『故郷のあるユダヤ人』になろうじゃないか」。戦中・戦後の苦難を乗り越え、昭和25年に川崎製鉄を創設した西山弥太郎は、千葉に世界最新鋭の製鉄所を建設するとぶち上げる。日銀の一万田総裁が「強行するなら、ぺんぺん草が生えることになる」と毒づいたと言われる中、第一銀行の酒井頭取は「もはや矢は弦を離れた」と支援に踏み切り、通産省の若手官僚たちも「日本の再建には良質の鉄が必要だ」と後押しした。
目次
プロローグ
第1章 吾妻村
第2章 製鋼掛主任
第3章 軍需工場
第4章 瓦礫の中で
第5章 川崎製鉄誕生
現代の鉄の製造プロセス
著者等紹介
黒木亮[クロキリョウ]
1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資、プロジェクト・ファイナンス、航空機ファイナンスなどを手がける。2000年、『トップ・レフト』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すのす
2
こういうの弱いので、見かけてすぐゲット。これまでの文庫化は知らなかったが、印象的装丁で惹かれた。川崎製鉄の初代社長西山弥太郎の伝奇小説。現代には稀有なタイプ?の、技術とキャラと現場主義が備わった巨人かなと。2018/07/03
Kiyoshi Utsugi
1
1950年(昭和25年)に川崎重工から独立した(造船と鉄鋼が分かれた)川崎製鉄の初代社長の西山弥太郎の一生を描いたものです。 上では、生まれてから川崎重工に入社して、川崎製鉄の社長に就任するまでが描かれてます。 特に1951年に千葉県千葉市に千葉製鉄所を開設するまで(高炉への火入れは1953年)、当時の大蔵省や通産省それに日銀との折衝がハイライトで、大蔵大臣であった池田勇人や日銀総裁で法皇と言われた一万田尚登等が登場します。2018/05/03
へいがぁ
1
感想は下巻で。2018/04/30