出版社内容情報
伝説的コミックエッセイ、太賀×吉田羊で映画化!渾身のオール描下ろし新版母さんは、美しくて、そしていつもちょっとかわいそうでした。
自身の凄絶な生育歴と母親との確執を描き、多くの人の感動を呼んだ伝説的コミックエッセイ『母さんがどんなに僕を嫌いでも』。
著者の歌川さんが、他人におおっぴらに話せなかった過去を赤裸々に描いた本作は、多くの人の感動を呼びました。
『母さんがどんなに僕を嫌いでも』は、2018年秋に、太賀さん、吉田羊さん出演の映画が公開。
(他のキャストに、森崎ウィンさん、白石隼也さん、秋月三佳さん、小山春朋さん、斉藤陽一郎さん、おかやまはじめさん、木野花さん)
映画化を機に、著者渾身のオール描き下ろし再構成により読みやすくなった新版が刊行です!
漫画ページ全てを新たに描き下ろし&増ページ、「新版にあたってのあとがき」を追加。
目 次
第1章 東京スカイツリー
第2章 東京食肉市場
第3章 城山ヒルズ
第4章 隅田川
おわりに
新版によせて
歌川 たいじ[ウタガワ タイジ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
27
地元作家コーナーから。下町人情なんて言うけれど、墨田区のシングルファーザー&マザー率はすごく高くて、ネグレクトだってほんと、何度通報したか・・・。すごく癖のある絵だけれど、息遣いが感じられそうにリアルで、赤裸々で、気づいたら読み終わるまで時間が過ぎるのにも気づかなかった。歌川さんにとってのばあちゃんみたいな存在になれたらいいなあ、と思いつつ、今日も子供相撲の朝練に付き合ったオカンでした。・・・つか、自分レスリングは詳しくても相撲は全くわかっていなかったわ・・・。2019/04/26
空のかなた
24
絵のテイストには好き嫌いがあると思います。実際私も苦手でした。でも映画を見逃したので、どうしても原作を読んでおきたくて手に取りました。主人公のたいちゃんは、自分を愛してくれないどころか、酷い虐待をする母親だったのに「美しい」「憎い」「愛し」「赦し」、亡くなった後も母親のことを思い出し手を合わせてしまう。実際にあった事実だと思うとやりきれない。最後まで読むのが辛くなったけれど、読み終えることが作者に報いることになるのではないかと感じたほどです。2019/02/05
新田新一
15
作者と母親の長年の葛藤を描いたコミックエッセイです。かなり重い内容で、読んでいると胸が痛くなってきます。作者は母親からは愛情をもらえず、学校ではいじめられて、社会に出ても苦労を重ねています。それほど辛い目に遭っても、母親のことを見捨てない作者の優しさには、頭の下がる思いでした。独特の癖のある絵なので、好みが分かれるかもしれません。私の好みからは、少しずれていました。母親の死の直前に二人は和解します。この場面は感動的でした。それまで描かれることがなかった母親の顔が綺麗に描かれ、作者の思いの深さが伝わります。2024/01/23
夕暮
10
壮絶なサバイバーの人生。わたしは母親にはなるチャンスがなかったから、母親が我が子を愛せないことがあるということがよくわからないけど、お母さん側から見た風景はどんなだったのかと想像する。 肉親との人間関係がうまくいかない人生は重い。自己否定とどう向き合うか。歌川さんはほんとにすごい。映画もみたい。2019/01/24
ノビコ
5
小説を先に読みました。漫画だと更にグッとくる(*T_T*)2019/09/02