出版社内容情報
門前仲町の伝兵衛一家を殲滅した帯刀。担当になった深川の町廻りを始めると、門仲で騒ぎが起こった。女郎屋で客同士が妓をめぐって喧嘩し、相手を殺してしまったというのである。しかし駈けつけてみると、話は違った。包丁人が客から料理に難癖をつけられ、喧嘩になりそうになったところへとめに入った店頭一家の若い衆が誤って客を刺してしまったというのである。若い衆はそのまま逃亡したという。殺されたのは、小間物問屋・浜屋の若旦那・太三郎。浜屋では太三郎の死に疑問を持ち、内儀のお甲が奉行所に帯刀を訪ね、真相の解明を依頼する。帯刀はさっそく探索に乗り出し、情報集めに奔走する。その結果、どうやら最初に聞いた、客が客を刺したというのが真相らしい。帯刀は門仲の杉松一家を問い詰めるが一向に埒が明かず……。
内容説明
北町奉行所の定町廻り同心・一色帯刀は、誰もが認める硬骨漢。老中から寺社門前の地に無頼の者が闊歩している状況を是正せよとの命を受け、意気軒昂として深川の町廻りに繰り出した。すると門前仲町の女郎屋で客が客を刺したとの一報が入る。だが現場に着くと板前が客を刺殺したという情報に変わっていた。店頭・杉太郎の関与を疑い探索に乗り出すが、やがて事件関係者が七日市藩藩邸に出入りしていることが分かってきて…。
著者等紹介
喜安幸夫[キヤスユキオ]
1944年生まれ。98年『台湾の歴史』で第7回日本文芸家クラブ大賞ノンフィクション賞受賞、2001年「はだしの小源太」「身替わり忠義」等で第30回池内祥三文学奨励賞受賞。日本文藝家協会会員、日本文芸家クラブ会員、歴史時代作家クラブ幹事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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