出版社内容情報
なんとなくお見合いをしようとした直子の下へ、叔母からの紹介したい人がいると連絡があった。その相手は、毎週日曜の夜9時に、叔母の家へ来るらしい。直子がそこで目撃した光景とは……。
内容説明
美容院で手にした週刊誌の“お見合”の特集を見て興味を持った直子は、変り者と評判の叔母から、お見合の話を受ける。先方は、少し年齢はいっているが、学歴も収入も申し分なく、毎週叔母のところに来てくれるらしい。指定された夜の9時に、直子が叔母の家を訪ねると、そこには奇妙な光景が広がっていた…(「勝手にしゃべる女」)。表題作ほか、ちょこっと背筋がゾワッとして、ちょこっと洒落た傑作ショートショート26編。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年、福岡県生まれ。76年、「幽霊列車」で第15回オール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。2006年、第9回日本ミステリー文学大賞、16年、『東京零年』で第50回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マグカップ
25
赤川氏による26本のショートショートが収録されている。1つの話がだいたい10頁ほどで終わるので、ちょっとした時間に読むのに最適。それでいて、どの話にもちゃんとオチがあり、面白い。頁をめくる手が止まらなかった。特に気に入ったのは、「告別」、「夏休み」、「仕事始め」の3編。姉妹篇の『踊る男』も要チェックである。2020/08/17
鍵ちゃん
15
直子はなんとなくお見合いをしようと決心した。叔母から薦められた相手は、ちょっと年齢はいっているが、人柄も学歴も収入も申し分なく、写真うつりのいい男だった。彼は、毎週日曜日の夜9時になると、叔母のアパートになぜかやって来るという。そしてお見合いのよ、直子が叔母の家に行って目撃したことは…!?奇抜な展開であなたを不思議な世界に誘う傑作ショートショート26編。2020/11/24
キリン
14
赤川さんて、こんな感じのも書くんだ。想像とちょっと違いました。星さんみたいな感じかな?2018/06/01
白雪ちょこ
10
短編集で、笑える話もあるが背筋がぞくりとした話の方が多かった。 題名にもある通り「勝手にしゃべる女」のラストは、現実にもあるリアルさが伝わりゾッとしたのは言うまでもない。 その他、タイムスリップした男の話はとんでもない人物と出会ったことに最後気づくのだが、ホラー的な怖さというよりも、人間的な怖さの方に持って行ったのは、赤川次郎さんの才能だろう。
山田
10
再読。昔読んだときはよく分からなかったけど、改めて読むと面白さがよく分かる。ショートショートと言えば星新一のSF調が有名だけど、赤川次郎は非日常のジャンルになるのかな。2018/05/13