出版社内容情報
ヒトと僅かに異なる存在、妖人。
美貌と毒舌の妖人茶道家・洗足伊織は、「家族」との平穏をなにより愛していた。
最近は《小豆とぎ》のマメが、食堂でボランティアを始め、心身ともに成長中だ。
そんな中、伊織を慕う甲藤が、ある女を連れて来た。
「私は《口裂け女》なんです」と嘆く彼女に、伊織は真実を告げる。
一方、食堂の関係者が殺され、マメに容疑が。
その陰に、伊織は不穏な気配を感じ……。
シリーズ第6弾、書き下ろし。
内容説明
ヒトと僅かに異なる存在、妖人。美貌と毒舌の妖人茶道家・洗足伊織は、「家族」との平穏をなにより愛していた。最近は“小豆とぎ”のマメが、食堂でボランティアを始め、心身ともに成長中だ。そんな中、伊織を慕う甲藤が、ある女を連れてきた。「私は“口裂け女”なんです」と嘆く彼女に、伊織は真実を告げる。一方、食堂の関係者が殺され、マメに容疑が。その陰に、伊織は不穏な気配を感じ…。シリーズ第6弾、書き下ろし。
著者等紹介
榎田ユウリ[エダユウリ]
東京都出身。榎田尤利名義でも著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
109
妖人の茶道家洗足伊織シリーズ第6弾。マメが食堂でボランティアを始めるなどずいぶん成長してきている。そしてそこで出会った人たちから事件が…。相談にのり、事件の糸口を見つける伊織。最終的にはやっぱり青目か。今回は青目の違う面が少し見えたような…。でもラストはどういうこと?これじゃあ、次巻にいかざるをえない!2021/11/11
ひめありす@灯れ松明の火
95
小さな桜の花の作る影は淡い色。灰色でさえ描くには濃すぎるその色が、どうして闇を生むのだろう。どうして闇に浸されてしまう人がいるのだろう。閃光はめまぐるしく言葉を放てる人の為だけの物。幼子、お年寄り、弱いからと声を出すことをどうして咎められてしまうのだろう。声がないからと言って、何も見ていない、感じていないなんて、どうして決めてしまうの。先生、どうか片方の瞳を見開いて。閉じられた方の瞳に囚われてしまわないで。あなたの知っている甘い味を、井草の放つ香りを、明るい笑い声を、あたたかな日の光を、そちらを信じていて2017/12/31
りゅう☆
92
脇坂がいきなりナンパ?!など馬鹿丸出しからスタート。マメが食堂でボランティア開始。父親から虐待受けている女の子、元彼から脅され金を無心される女性、突然夫が言葉の暴力に走るようになった妻。サイテーな男たちに腹が立つと思ってたら連続殺人が…。犯人は早くから分かったけど今回は青目にしては脚本甘すぎ?ということで彼が関わってないかもしれないことに期待したのに。最初から伏線張ってた。芳彦の嫉妬する感情が生じてドキドキ。っていうか、えー?伊織どうなっちゃったの?!まさかここで終り?!続編刊行されて手に取ればよかった。2018/10/08
takaC
88
最後のは五百木ばあさんの過去の記憶で、若い男が青目甲斐児ということなのか?2018/04/07
眠る山猫屋
86
違わず面白い。けれど今回は今までよりは、優しくないかも。青目の影がちらつかない分、謎は掴みにくいが安心して読めた。連続殺人を追う刑事たちを追っかけて行くうちに出会うのは善人ぽい人ばかり。晴香さんに至っては、妖人としての存在が・・・そりゃ珍しいでしょ、伝説の人でしょ(爆)しかしラスト、二転三転していくうちに青目の影が・・・。フェミニズムとか老々介護とか、様々な問題定義を含みつつ、動機はキチンと伏線を読み解けば判る辺り、流石としか言いようがありません。でもラスト、伊織は?!2017/11/05