出版社内容情報
文化祭で歌舞伎の演目「毛抜」を披露する直前、姿を消した「カブキブ」部長の来栖黒悟(クロ)。親友のトンボはじめ、部員全員で探しまわるが、クロは見つからなくて……。どうするどうなる、カブキブ!
内容説明
文化祭が始まった!カブキ部の個性あふれるメンバーたちが、それぞれ情熱を注いだ集大成の舞台…になるはずが、本番直前に部長のクロが消えた!?学内を探し回るトンボの前に現れたのは、従妹の渡子。そして懸命に時間稼ぎをする部員たちの助っ人となったのは意外にも…。歌舞伎十八番の内「毛抜」。稽古を重ねて作り上げた彼らの芝居は、果たして…!?いよいよクライマックスの青春歌舞伎小説、最終巻もトップスピード!!
著者等紹介
榎田ユウリ[エダユウリ]
東京都出身。榎田尤利名義でも著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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takaC
136
出来すぎな大団円。でも面白かった。その場で見たかった。次はなに演んだ!?これで終わりなのは寂しいよ。2017/11/30
りゅう☆
104
めちゃめちゃよかった!文化祭上演直前クロが突然消えた。<毛抜>上演どうなる?アクシデントを救ったのはまたまた蛯原。カッコいいぞ!クロを探すトンボと丸ちゃん。クロ救出の鍵を握っていた渡子の気持ちを見抜いたトンボはさすが!そして始まった<毛抜>。とてもよく分かる流れ。もうね、みんな最高だよ。最終巻は終始、様々な人目線で物語が進む。その構成がとても良い。私も子を持つ親。だからこそ母たちの思いには涙涙。全員集合のイラスト見ながら感無量。ここに正蔵さんもいてほしかったな。クロ最高!カブキ部のみんな感動をありがとう!2021/06/13
ゴンゾウ@新潮部
104
最高のクライマックスだった。文化祭本番の直前に来栖が行方不明に。一気にカブキブの結束する。「毛抜」は本当に臨場感があってよかった。最後のカーテンコールにQUEENはカッコよすぎる。スピンオフして欲しい!2020/08/09
ひめありす@灯れ松明の火
103
本番の前はいつも、終わりだ、と思っていた。でも舞台は終わるんじゃない。ひらくんだ。未来が開けた。自分の殻を打ち破った。ちょっと乱暴な破り方だったけど。上がるんだ。階段を一つ上がった。誰に自分の好きなものを好きになって欲しいと思った。演じられる自分の心地よさじゃなくて、演じる自分の気持ちよさと出会った。はねた。グランジュッテを飛べるほどに身軽な体ではない。衣装は重い。でも、仲間がいるからもっともっとはねられる。舞台の終焉は、こんな前向きな言葉で締められる。カーテンの向こう側から「で、次は何演んだ」と皆が呼ぶ2017/12/31
よっち
96
カブキ部の個性あふれるメンバーたちが、それぞれ情熱を注いだ集大成の舞台だった文化祭本番。その直前に肝心の部長・クロが消えてしまい、懸命に時間稼ぎをしながら部員たちが彼を探す第七弾。こういう大事な局面でもトラブル続きでしたけど、そんなピンチを乗り越えられたのもこれまでカブキ部に関わってきたたくさんの人たちの協力があったからで、それぞれにきちんと見せ場があって、そんな熱い想いを積み上げていった先にある結末にはぐっと来るものがありました。完結は残念でしたけど番外編のようなもの読めるといいですね。期待しています。2017/12/11