彼女の色に届くまで

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041052136
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

注目の若手ミステリ作家が贈る、新たな青春ミステリの決定版!『彼女は、天才画家にして名探偵。』
  
  彼女に出会ったその日から、僕の人生は変わった。
  絵画で謎を解き明かしながら僕は知る、その喜びと苦しみを。


画廊の息子で幼い頃から画家を目指している緑川礼(僕)は、期待外れな高校生活を送っていた。友人は筋肉マニアの変わり者一人。美術展の公募にも落選続きで、画家としての一歩も踏み出せず、冴えない毎日だった。だが高校生活も半ばを過ぎた頃、僕は学校の絵画損壊事件の犯人にされそうになる。その窮地を救ってくれたのは、無口で謎めいた同学年の美少女、千坂桜だった。千坂は有名絵画をヒントに事件の真相を解き明かし、それから僕の日々は一変する。僕は高校・芸大・社会人と、天才的な美術センスを持つ千坂と共に、絵画にまつわる事件に巻き込まれていくことになり……。

ルネ・マグリット『光の帝国』、ジャクソン・ポロック『カット・アウト』、パウル・クレー『グラス・ファサード』など有名絵画が多数登場!(カラー口絵付き)
絵画をヒントに、美術にまつわる事件の謎を解け。「才能」をめぐる、ほろ苦く切ない青春×アートミステリ!

似鳥 鶏[ニタドリ ケイ]
にたどり・けい。1981年千葉県生まれ。2006年『理由(わけ)あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。デビュー作に連なる「市立高校」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズ、「楓ヶ丘動物園」シリーズなどの人気シリーズを執筆。その他の著作に『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』『迫りくる自分』『青藍病治療マニュアル』『シャーロック・ホームズの不均衡』『レジまでの推理?本屋さんの名探偵?』がある。

内容説明

画廊の息子で幼い頃から画家を目指している緑川礼(僕)は、期待外れな高校生活を送っていた。友人は筋肉マニアの変わり者一人。美術展の公募にも落選続きで、画家としての一歩も踏み出せず、冴えない毎日だった。だが高校生活も半ばを過ぎた頃、僕は学校の絵画損壊事件の犯人にされそうになる。その窮地を救ってくれたのは、無口で謎めいた同学年の美少女、千坂桜だった。千坂は有名絵画をヒントに事件の真相を解き明かし、それから僕の日々は一変する。僕は高校・芸大・社会人と、天才的な美術センスを持つ千坂と共に、絵画にまつわる事件に巻き込まれていくことになり…。二人のもどかしい関係の行方は―?見ていた世界が鮮やかに裏切られる、仕掛けと驚きに満ちたミステリー!

著者等紹介

似鳥鶏[ニタドリケイ]
1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。本年2017年にデビュー10周年を迎え、今最も注目される若手ミステリ作家である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

145
似鳥小説は改行が少なく1ページ辺りの文字数が大変多いので読むのに時間がかかるのだけど、鮮やかに裏切られるという仕掛けと驚きとやらが気になってスラスラと読み進められた。緑川礼・千坂桜・若鳥味麗・笠倉千沙。2017/11/21

NADIA

141
1章から5章までの中編と各章の間をつなぐ主人公・緑川の心情の章で構成される。画廊の息子として生まれ、画家として大成する自信満々の子供時代。成長するにつれ自分の才能が際立ったものでないことに気づき始める。一方「持っている人」である千坂桜は天才的な画力の持ち主でありながら、緑川の周囲で起こる不可解な事件も解決するスーパーガール。最終章でこの彼女の意外な正体が・・・! 脚注がとても面白く、ためになる美術界ミステリー(?)。真作と贋作について、改めて考えさせられた。*40 ミレーについての脚注は爆笑モノ。2017/12/08

ダイ@2019.11.2~一時休止

117
連作短編集。探偵役は絵画を見て謎を解いていく。最後は見事につながっていく・・・。2017/09/30

だんじろー

114
“彼女”の「謎」の部分がいささか人間離れしているけれど、最終的に落ち着くべきところへ落ち着いた感じ。謎解きのネタについてはなかなか本格的で、絵画に結びつけたアイデアは王道でありながらも感心して読んだ。欲を言えば、彼女との出会いの場面を、もう少しドラマチックにしてもらえたらなあ。2017/05/04

みかん🍊

113
画廊の息子であり画家を目指して特別な人間と思っていた礼は高校で圧倒的な才能を持つ桜と出会う、高校から芸大そして卒業して社会へ出るまでの彼女との日々と二人が遭遇する事件、青春芸術ミステリーとして楽しめた、持つ人と持たない人、特別な才能を持つ人のそばにいる持たない人間は努力しても敵わないことに嫉妬や失望感とともにその才能を見いだした喜び複雑な心境に思い悩む、努力だけではどうにもならない芸術の世界は残酷でもある。生活能力のない桜のめんどうをオカン化してみる礼、筋肉マニアの友人風戸とキャラクターも面白かった。2017/04/27

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