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敵の名は、宮本武蔵

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  • サイズ B6判/ページ数 296p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041050804
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

七人の敗者たちから描く、剣聖の真の姿。 かつてない宮本武蔵像が誕生した剣聖と呼ばれた男の真の姿とは──。
島原沖畷の戦いで“童殺し”の悪名を背負い、家中を追放された鹿島新当流の有馬喜兵衛の前に、宮本無二斎と、弁助(武蔵)と呼ばれる十二、三歳の子供が現れた。弁助は、「生死無用」の真剣で果し合いをするというのだが……。(「有馬喜兵衛の童討ち」より)少女を救うため、避けられぬ戦いに命を賭す「クサリ鎌のシシド」、武蔵の絵に惹きつけられるも、一対一の勝負に臨む「吉岡憲法の色」、武蔵の弟子たちが見た剣の極地「皆伝の太刀」、武蔵と戦う宿命を背負った小次郎「巌流の剣」、そして次には……。敵たちの目に映った宮本武蔵。その真の姿とは──。著者渾身の歴史小説。

木下 昌輝[キノシタ マサキ]
1974年大阪府生まれ。近畿大学理工学部建築学科卒業。ハウスメーカーに約5年勤務後、フリーライターとして関西を中心に活動。2012年「宇喜多の捨て嫁」で第92回オール讀物新人賞を受賞する。14年『宇喜多の捨て嫁』で単行本デビュー。同作が第152回直木賞候補となり、15年に第2回高校生直木賞、第4回歴史時代作家クラブ賞新人賞、第9回舟橋聖一文学賞を受賞。二作目『人魚ノ肉』は第6回山田風太郎賞の候補作となる。16年に咲くやこの花賞(文芸その他部門)を受賞。

内容説明

自らの命と引き替えに、その強さを知った―剣聖と呼ばれた男の真の姿とは―。7人の敗者たちから描く、著者渾身の最新歴史小説。

著者等紹介

木下昌輝[キノシタマサキ]
1974年奈良県生まれ。近畿大学理工学部建築学科卒業。ハウスメーカーに勤務後、フリーライターとして関西を中心に活動。2012年「宇喜多の捨て嫁」で第92回オール讀物新人賞を受賞し、2014年『宇喜多の捨て嫁』で単行本デビュー。同作は第152回直木賞候補となり、2015年第2回高校生直木賞、第4回歴史時代作家クラブ賞新人賞、第9回舟橋聖一文学賞を受賞。2作目の『人魚ノ肉』は第6回山田風太郎賞の候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

237
「宇喜多の捨て嫁」で注目した木下昌輝さん。本作では宮本武蔵と立ち合う武芸者達の姿を通じて、新たな宮本武蔵像を描く。激しい剣撃の攻防の中にも、哀切の光が儚く瞬く。武蔵の左脛にある龍のような痣。そこから繋がる武蔵の出生と、様々な人達の想い。クサリ鎌のシシドの純粋な千春への想い。再び出逢うシシドと千春の何と哀しいことか。最終章で吉岡憲法と老いた無二の邂逅の場面。一心に弁助に愛情を注ぐ無二の姿は、「宇喜多の捨て嫁」で宇喜多直家の晒しを洗う母の姿と重なる。重なるけれど、私は好きですね。木下昌輝さんの作品、注目です。2017/10/29

starbro

231
木下昌輝、3作目です。第157回直木賞候補作としては、『BUTTER』に続いて2作目です。ここ数年、花村萬月版『武蔵』を読み続けていますが、まさに本作は対局のような『武蔵』です。花村萬月版『武蔵』が陽だとすると、本作は完全な陰です。木下昌輝の作品らしく、全編に血の香が漂っています。武蔵の露出が必要最小限というのも、斬新です。直木賞候補作らしく読み応えはありますが、現時点では『BUTTER』に軍配をあげたいと思います。2017/06/22

ナイスネイチャ

205
図書館本。宮本武蔵と戦い敗れた者たち視点の連作短編集。武蔵はほとんど登場せずそれがまた武蔵の存在を妖艶に際立たせる。巌流島で終わるのではなく、武蔵の絵で終わるのも最後ぐっときた。直木賞どうだろう?最近は歴史物は苦戦なので(時代小説は受賞しましたが)選んでほしい。2017/07/03

雪風のねこ@(=´ω`=)

183
面白い!と咆哮した。表題の通り武蔵の敵の視点から描く手法と、短編連作で人が因縁が繋がっていく様は本当に面白い!勝負である以上敵が居なければ成長は望めない。凄まじい剣戟の様に打ち込む事で武蔵という人物を描いている。様々な文献を元に物語を組み立てている為、これまでのイメージと掛け離れているがとても新鮮に感じた。そしてその最後の敵とは。想い人と師匠の遺志を自分なりに汲んだのだろうなと感じた。それでも人々は武蔵は、生きて征く。不思議な縁に繋ぎ繋がれ、糧となり糧となられ、引き継がれてゆく。(続く2017/07/04

いつでも母さん

153
『宇喜多の捨て嫁』で、この作家から目が離せなくて読んでしまう。惹かれる理由は視点が違うからだろうか。今回だって、直球勝負ではない。変化球の連続なのだが、そこから武蔵像が浮き上がるのがいい。宮本武蔵のことなど沢庵和尚に巌流島しか浮かばないが、これは武蔵の孤独とその父無二の狂気が描かれていた。連作7編、どこまでが史実かは知らないが哀しみが伝わって読了した。木下作家、侮れなくて多分、次も読むなぁ・・2017/04/08

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