出版社内容情報
藤木 稟[フジキ リン]
著・文・その他
内容説明
バチカン美術館にある絵画の前にマリア様が現われて預言をするらしい。平賀とロベルトは、近頃囁かれている噂について調べるよう命じられる。一方ローマ郊外の町では、十字路に描かれた奇妙な紋章の上で連続して変死体が見つかる怪事件が起きていた。カラビニエリのアメデオと心理捜査員のフィオナが事件に挑むが…。交錯する2つの謎はやがて世界を混乱に陥れてゆく。ローレン失踪の真相が明らかに!?新展開の第13弾!
著者等紹介
藤木稟[フジキリン]
大阪府出身。1998年『陀吉尼の紡ぐ糸』でデビュー。ミステリー、伝奇、ホラー、SF、児童書など幅広いジャンルで活躍する。「バチカン奇跡調査官」シリーズ、「朱雀十五」シリーズ、「陰陽師 鬼一法眼」シリーズなど著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
55
いつも奇跡調査に東奔西走、主の教えの為ならたとえ火の中水の中、な二人が今回はのんびりローマ市内で奇跡調査をする……はずが二人が全然出てきません。二人の思いやりに満ちた掛け合い(と最後のサウロ枢機卿との三人でのミサ)が好きなので、ちょっと物足りなかったです。代わりに刑事コンビが元気いっぱいに夜の町で冒険を繰り広げてくれました。トリック自体はそんなに面白い物ではなくこれで奇跡調査かというと「?」でしたが彼が元気だという事が判明して一安心。短編集が幾つか挟まっているので、時系列の整理をしてみる必要がありそうです2018/03/25
眠る山猫屋
46
見事にミスリードされてしまいました。ロベルトと平賀が検証する、バチカン市国内の美術館に顕現したファティマ第三の予言を告げる聖母の姿。一方ローレン配下(笑)フィオナたちが追う謎の悪魔による連続殺人。本書では八割が主人公フィオナかな(笑)フィオナのフワフワした魅力が、モワモワした事件を少しずつ整理してゆく様が面白かった。あこんな分析官は嫌だけれども。2018/03/06
ぽんすけ
45
今回は奇跡調査はおまけみたいな感じだった。だけど、外伝ポジションだったローレン探偵団(仮称)のフィオナとアメデオが遂に本編に合流してきて嬉しかった。平賀も間接的にではあるけどローレンの無事を確認できてホッとしたことだろう。関係ないがアメデオが出てくると少年が一人で南米をさまよって母を探すアニメの白い猿を思い出してしまい、いつもクスっと笑ってしまう。今回の一連の事件はある意味ではそれぞれが独立した事件であるものの、その背景には群集心理の危険性があって、これをガルドウネに利用されたらさぞかしヤバいだろうな。2023/08/17
カナン
43
辛口。「別シリーズ始まった?」ってぐらい奇跡調査してない13作目。ひとつ前の番外編でも作品の根底を覆すような「チャイナタウン・ラプソディー」を突っ込んできたけど、作者がネタ切れ起こしてるのか、風呂敷畳むのに無理が生じてきたのか、それとも編集側の都合で強引に巻数増やしてるのか判断に困る。次巻は主人公達が活躍するようですが、不自然に脱線するぐらいなら「朱雀十五」の続きでも書けばいいのにと思う。ボクっ娘フィオナももっと違う登場の仕方があっただろうに、薬キメてる奴が多過ぎて中二病患者大集合の中の一人にしか見えず。2018/05/23
そのぼん
39
シリーズ第16弾。そうか、今回は平賀&ロベルトコンビが大活躍!!って展開のお話しではなかったんですね。表紙を飾る心理捜査員フィオナと、ガラビニエリ(イタリアに存在する四つの軍隊のひとつ)に所属するアメデオ大尉とが不気味な連続変死事件を捜査していくお話でした。読書メーターの皆さんのレビューを読ませていただくと過去にこの二人が出てくる話があったようですが、そのぼんは最後まで読んでも『・・・出てきてたっけ・・・。』と思ってしまいました。シリーズ全て読んでいるはずなのに忘れてしまっているようです(苦笑)。(続く)2017/09/03