内容説明
ミーアの奇異な振る舞いと、おなかにいる子どもへの異様な執着。彼女の真の目的はいったい何なのか?仲間たちから引き離されたスザンナは、孤独な戦いを強いられていた。彼女の行方を必死で追う、ジェイクとキャラハン神父は、恐るべき敵と対決するはめになる。一方、ローランドとエディは1977年のメイン州で、すべての謎を解くべく、ある作家のもとを訪ねていた―。先が読めない展開に、驚愕と絶望が待ち受ける衝撃作。
著者等紹介
キング,スティーヴン[キング,スティーヴン] [King,Stephen]
1947年メイン州生まれ。高校教師やクリーニング工場でのアルバイトのかたわら、執筆を続ける。74年に『キャリー』で長編デビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『シャイニング』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリー賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数
風間賢二[カザマケンジ]
1953年東京生まれ。幻想文学研究家・翻訳家。『ホラー小説大全』で第51回日本推理作家協会評論部門賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Small World
31
これまでの物語のカラクリの断片が提示されていく本作ですが、なんかクライマックス一直線って感じですね。結局、メンバーが集合することなく終了してしまうとは....「荒地」と同様に終わり方がずるいです。w メタな展開も楽しいですが、最終巻に行く前に「アトランティス~」に寄り道していきます!2018/01/31
とも
19
下巻。いよいよスザンナ=ミーアの出産、なんだが延々引っ張りなんと次巻へ持ち越し。話しの本編にスティーヴン・キング自身が登場、カメオ出演かと思いきや割と重要な立ち位置ぽい。 実際のところ私にはもはや御大が何を書きたいのかさっぱりわからない。が、残り一巻まで辿り着いたので最後までお付き合い致します。2025/03/27
春ドーナツ
14
覚書。「消えたスザンナの行方を突き止めろ!」(帯の惹句引用)*二か月近くひとつの話を読み続けていると、なんだかずうっとこのまま読んでいたい。と思った。「エド・マクベイン87分署効果」みたいな奴でしょうか(読んだことないけれど)。「大菩薩峠」に挑戦していたときは、とにかく早く読み切りたかった。大長編の場合はこの両者の間で気持ちが揺れ動くのでしょうね。現在の心境は「いったん区切りをつけるべ」に傾いていますが。久しぶりに図書館を利用しようと、ふと思いついた瞬間に変化が訪れました。グレイス・ペイリーにたとえれば、2022/10/23
秋良
13
とにかくお腹の子のことだけを考えて暴走するミーア、事態の真相を突き止めようとするスザンナ、仲間を助けるため死地へ赴くジェイクとキャラハン。ローランドと擬似親子関係にあるジェイクが、最も冷徹でガンスリンガーらしさを受け継いでいる。ジェイク……(言葉を失う)。ローランドとエディはついに作者スティーブン・キングと対面。そして何と作者が交通事故で死亡。えっ死ぬの?このシリーズ、たびたび「えっ、ええー……?」って展開がぶち込まれてラストが想像できない。ハッピーエンドではなさそう……2024/10/09
西村章
4
きっと好き放題書いているんだろうなあ、ということがとてもよくわかる。正直なところ、自分がこの長大な物語をはたして心底楽しんでいるのかどうかよくわからないのだけれども、ある種のストックホルムシンドローム的な状態にさしかかりつつある気もするし、なによりこの先、最終巻がどんな物語になるのかまったく想像ができないので、とりあえずこのまま第Ⅶ部へと進みます。2022/11/16