出版社内容情報
夭折の天才詩人・中原中也の作品がいま蘇る!まったく新しいアンソロジー。「汝陰鬱なる汚濁の許容よ、更めてわれを目覚ますことなかれ!」(羊の歌『山羊の歌』所収より)。
日本の近代詩史に偉大な足跡を残した夭折の天才詩人中原中也。30年の生涯の間に作られた詩の中に頻出し、テーマとなることが多かった三つの言葉、「生きる」「恋する」「悲しむ」を基軸に、制作年月推定順に作品を精選。代表作「汚れつちまつた悲しみに……」をはじめとする、今なお心を揺さぶられる詩篇の数々から、中也の素顔を浮かび上がらせるまったく新しいアンソロジー詩集。
中原 中也[ナカハラ チュウヤ]
著・文・その他
佐々木 幹郎[ササキ ミキロウ]
編集
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅら
341
これはよくわからなかった。良さも意味も。年表から生い立ちはわかったけど30歳と短い生涯に兄弟や息子たちも死んでしまうとは。悲しみに暮れてもしょうがない。だからなのか全体的に暗め。諦観とかネガティブで前向きでない感じ。だけどそれでも生きていかなきゃ、みたいな感じではあって、私もそういう所あるから似てるな、と思う。現代で言うところの尾崎豊みたいな感じか?「人は自分を紛らはす力があるので、人はまづみんな幸福さうに見えるのだが、人には早晩紛らはせない悲しみがくるのだ。悲しみが自分で、自分が悲しみの時がくるのだ。」2021/07/17
青蓮
116
新潮文庫版でも持っていますが文ストカバーなので購入。普段あまり詩集は読まないのですが、たまに読むとなかなか詩も面白いなと感じます。中也の作品で一番好きなのは「サーカス」ですが本作を読んで色々と琴線に触れるものがありました。生を歌い、恋を歌い、悲しみを歌い、死を歌うの彼の眼差しの根底には寂しさがあるように感じます。幸福も喜びも辛さも苦しさも全ては去っていく。そして何時か自分自身も去っていく。生きる事のどうしようもない切なさを中也が紡ぎ出す言葉から感じます。時に神に祈りながら、サンタ・マリアに縋りながら。2018/06/02
優希
99
読んでいて胸が抉られるようでした。「生きる」「恋する」「悲しむ」をキーワードにした作品だからか、今になってもなお心が揺さぶられるのですね。中也の素顔と本音を見たような気がします。2019/08/19
ペグ
86
読んだけど、きっと読んでいない。読んだつもりになっている。詩は理解するものでは無いし。感じるものだとおもっているし。だから時々ページを開く。持ち歩きたい重い重い一冊。2019/07/01
masa
77
あゝ、冬の空気は乾いて透明度を増してゐる。けれども都会の夜は眩しくて月灯りを霞ませる。たくさんの機械仕掛けの音符がやけに耳障りで、いつそ遮断器を落として即席の暗闇と静寂を迎えた。ぢつと耳を澄ませると静けさに耳鳴りがする。無は煩いのだと思い知ることになるのだ。ハアトはビヰトを奏でる。煩い命にいつか無垢な祷りを失くした。なにゆゑに僕は冷蔵庫を開けたり閉めたりしてゐるのだらう。欲しいものなど何も見当たらないとわかつているのに。汚れつちまつたことは悲しくない。美しくさヘある。僕は汚れつちまつた悲しみが哀しいのだ。2021/02/21
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