dele ディーリー

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041049037
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

〈生〉と〈死〉、〈記憶〉と〈記録〉をめぐる連作ミステリ!

内容説明

『dele.LIFE』の仕事は、誰かが死んだときに始まる。死後、誰にも見られたくないデータを、その人に代わってデジタルデバイスから削除する―それが、この会社の仕事だ。新入りの真柴祐太郎が足を使って裏を取り、所長の坂上圭司がデータを削除する。淡々と依頼を遂行する圭司のスタンスに対し、祐太郎はどこか疑問を感じていた。詐欺の証拠、異性の写真、隠し金―。依頼人の秘密のファイルを覗いてしまった二人は、次々と事件に巻き込まれる。この世を去る者が消したかった“記録”と、遺された者が抱く“記憶”。秘められた謎と真相、そして込められた想いとは。“生”と“死”、“記憶”と“記録”をめぐる連作ミステリ。

著者等紹介

本多孝好[ホンダタカヨシ]
1971年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。94年「眠りの海」で小説推理新人賞を受賞。99年同作を収録した『MISSING』で単行本デビュー。「このミステリーがすごい!2000年版」でトップ10入りするなど高い評価を得て一躍脚光を浴びる。以後、恋愛、青春小説などジャンルを超えた新しいエンターテインメント作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケンイチミズバ

242
アサンジやスノーデンまではなくとも、もっと大きな事件に展開していく秘密の暴露なのかと期待していた。私にも墓場まで持って行かなくてはならない秘密はある。それは死後に削除してもらわなくてはならないようなデータではなく、頭の中のメモリーだ。最近は遺品整理の業者がこの物語と似たような処理をしてくれるそうだ。詐欺のカモリスト、ストーカーの記録、遺族を困らせかねない画像、むしろデータに残すようなヘマに自覚がないのがどうなんだろう。余命宣告されたなら自分なら消したいデータより残すべきメモリーのことを考えるだろう。2017/08/14

ナイスネイチャ

212
図書館本。亡くなった人が自身のスマホなどのデジタルコンテンツを死後誰にも見られることなく消去する依頼を生前に受け、主人公がその依頼主の人生を垣間見るという連作短編集。帯にあった通り記憶と記録が入り交じり、死んでから故人の思いが明らかになるという作品。そういう仕事が将来できてもおかしくないなと思いながら私自身もスマホのデータはいつ死んでも見られても恥ずかしくない様にしなくちゃと感じられる作品でした。2017/09/09

yanae

209
本多さん新作、面白かったー!「dele.LIFE」という死後にモバイルデータを削除する会社を舞台にした連作短編。会社の代表圭司と祐太郎。二人と依頼人の周りの人たちとのエピソード。データ問答無用ですぐに削除するか、それとも中を確認して他の人の幸せのために役立てるか。機械的に仕事を行っていた圭司が徐々に祐太郎に影響されていくのが面白い。それにさすが本多さん。死が近くにある話ばかりなのに心暖かくなる部分はさすが。とてもいい話でした。シリーズ化してくれることを期待してます。2017/08/21

紫 綺

177
いいね、いいね~♪主人公祐太郎のキャラがいい‼dele.LIFE(ディーリー·ドット·ライフ)という「死後、誰にも見られたくないデータをデジタルデバイスから削除する仕事」の中で生まれる雇い主ケイと、雇われ祐太郎との人間的温度差がドラマを作り出す。続きを読みたい‼2017/09/13

ダミアン4号

146
このご時世、死後に残されるのはデジタル化されたプライベートな情報だけなのかも…電子端末から一定期間アクセスが無かった場合、指定されたホルダーの中に保存されているデータを削除する。現実のビジネスでもこういうサービスを請け負う業者が出てくるかも知れませんね…顧客との契約通り淡々と削除作業を行う圭司と削除されるデータが亡くなった人の“真実”を伝える何かなのではないかと考える祐太郎…文字通り墓場迄持って行くつもりの秘密が残された家族、友人達への癒しとなるかも知れない…そう考えると自分でも何か残しておくべきなのか?2017/08/13

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