猟犬の旗

芝村 裕吏【著】

ＫＡＤＯＫＡＷＡ（2017/07発売）

• サイズ B6判／ページ数 248p／高さ 20cm
• 商品コード 9784041047798
• NDC分類 913.6
• Cコード C0093

出版社内容情報

「お前たちのためじゃない。俺の仕事のためだ」
「外国人の反乱か。いいな。確かに現状はそういう感じになりつつある」

　日本の誇る情報機関（便宜上「イトウ家」と呼ばれる）、そこには使役される猟犬（ルビ：スパイ）がいる。
「何事もないのが一番いい。そのためならどんなこともする」猟犬たち。
ある者は望んで、ある者は脅され、その身を機関に捧げている。
　外国人にもかかわらず、不本意ながら猟犬となった男が休暇を取ったその日、日本のまどろみは崩壊した――。
関西国際空港に新宿駅、日本の主要都市で起きる爆弾テロに銃撃テロ。“外国人の反乱”に、男が動く。
猟犬は、どの旗に忠誠を誓うのか？

　現代日本を舞台とした、スパイ小説の新潮流!!

内容説明

日本の誇る情報機関（便宜上「イトウ家」と呼ばれる）、そこには使役される猟犬がいる。外国人にもかかわらず、不本意ながら猟犬となった男が休暇を取ったその日、日本のまどろみは崩壊した―。関西国際空港に新宿駅、日本の主要都市で起きる爆弾テロに銃撃テロ。“外国人の反乱”に、男が動く。猟犬は、どの旗に忠誠を誓うのか？現代日本を舞台とした、至極の“スパイ小説”！！

著者等紹介

芝村裕吏［シバムラユウリ］
作家、ゲームデザイナー。特異な世界観と研ぎすまされたシステムから、これまでに関わったゲームは「芝村ゲー」と呼ばれ、高い評価を得ている。小説の代表作にミリタリー小説の新たな形を拓いた「マージナル・オペレーション」シリーズ（星海社ＦＩＣＴＩＯＮＳ、全５巻）がある（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[NAO]

外国人にもかかわらず、不本意ながらも日本の情報機関のスパイ（猟犬）をしている男が遭遇したテロ事件。「何事もないのが一番いい。そのためならどんなこともする」といいながらも、内容はもとより、最初の時限爆弾発見から、男の富士登山、親との接触と、次々に起こるアクシデントはハリウッド映画さながらの派手さ。とにかく、派手だ。

2019/08/09

[miroku]

スパイ天国日本。その甘さは、一歩間違えると地獄行き。島国の平穏はいつまで続く事やら・・・。大丈夫か東京オリンピック？！　ってな事を考えてしまう。

2018/03/02

[ぺぱごじら]

日本の「耳」であり「門番」であり「殺虫剤 」でもある「イトウさん一家」。家族計画は奔放で、異国の兄弟姉妹が多いとか。今回はそんな異国の姉弟喧嘩の物語。みんな自分が日本のためになることをしていると信じているが、何が日本のためになる行動かは100人居れば100通りに近い案があるだろうね。芝村作品と言えば「中東少女」なんだが、今回は出てはきたが、この先どうなるんだろう。余り出番がないくらい今回はハードボイルドしている。2017-150

2017/08/15

[ローリー]

日本を裏から支える情報機関「イトウさんち」のペルー人にしてスパイの物語。パワーのある車が好きなんだけど、結局パワーのあるNISSANのGT-Rに乗れたのは少しだけで後は８６と旧車のMAZDAロードスター。そんなんでカーチェイスしてますが、本題はそこにあらず。日本を何事もない国に保つためにスパイ活動をしていた仲間によるテロ騒動に巻き込まれた主人公が、皮肉を口にしながらも日本を守るべく行動する。テロリズムの新しい形と言うよりも、現在進行形で起こりうるお話でした。こういう本を続けて読むと麻痺しそうで怖いです。

2017/12/04

[きたさん]

結論ありきで書かれた作品だったのかな、という感想。パートパートでは引き付けられる描写もかなりあったけれど、それが流れになかなかならなかったように感じた。「娘」に関してもおばちゃんに関しても、もう少し書き込んでもらえればより魅力的になったのでは。ただ、アクションシーンの描写はさすがでした。

2017/08/14