Dの殺人事件、まことに恐ろしきは

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  • サイズ B6判/ページ数 340p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041046296
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

トリックと幻想は紙一重。ミステリの鬼才×乱歩、驚愕のミステリ短編集!歌野晶午×江戸川乱歩――貴方を「非日常の興奮」に導く、超ミステリが誕生!
『葉桜の季節に君を想うということ』の異才が、刺激的なサプライズと最新テクノロジーで現代に蘇らせる乱歩ミステリ集!


カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。
その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向いの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。
その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていた――(表題作)。

「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」……サプライズ・ミステリの名手が、新たな魅力を吹き込む!

「椅子? 人間!」
「スマホと旅する男」
「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」
「「お勢登場」を読んだ男」
「赤い部屋はいかにリフォームされたか?」
「陰獣幻戯」
「人でなしの恋からはじまる物語」

歌野 晶午[ウタノ ショウゴ]
1961年千葉県生まれ。東京農工大学卒。88年『長い家の殺人』でデビュー。2003年に刊行された『葉桜の季節に君を想うということ』が「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」共に第1位、第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞を受賞。10年には『密室殺人ゲーム2.0』で史上初、2度目となる第10回本格ミステリ大賞を受賞。その他の著書に、『世界の終わり、あるいは始まり』『家守』『ずっとあなたが好きでした』等がある。

内容説明

カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向かいの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていた(表題作)。

著者等紹介

歌野晶午[ウタノショウゴ]
1961年生まれ。東京農工大学卒。88年『長い家の殺人』でデビュー。2003年に刊行された『葉桜の季節に君を想うということ』が「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」共に第1位、第57回日本推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞を受賞。10年には『密室殺人ゲーム2.0』で史上初、2度目となる第10回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サム・ミイラ

230
乱歩の作品にインスパイアされた物語と言えばよいのか。江戸川乱歩の傑作が時を超えて蘇った、とは言い難い。何のためこういうものを書いたのか悩みながら読んだがまあ難しい事は言わず洒落で楽しめばよいのだと自分で結論づけた。これぞオマージュ。そう思えば面白い。各短編の出来も様々でほぼ結末は読めるが最終話の決着のつけ方には驚いた。ある意味ミステリの常識を覆すやり方。そして白眉は「陰獣幻戯」全てが素晴らしくこの作者らしい面目躍如の一編。思わず頁を遡る感覚を味わってほしい。レトロとスマホが混在する実に不思議な作品である。2017/04/08

nobby

202
面白い!乱歩作品7編を超現代化アレンジ。そこに描かれるのはVR・スマホ・SNS・認知症・AKBなど最新テクノロジーや時事を絡めた事柄。それでいて耽美で妖艶な雰囲気を保ちながら、原作と重なるネタや展開に思わずニンマリ。そして各話ともラストのゾクっとブラックなオチがたまらない。どれもよいが、最も深く感じたのは、なるほど“D坂”でなくて「Dの殺人事件、ー」明智初登場な原作にふさわしい読み心地。「人でなしの恋からー」は後半で「二銭銅貨」を思わせる暗号解読に心踊らされ大満足♪2017/04/08

🐾Yoko Omoto🐾

188
絶品!乱歩作品の中の犯罪が、現代の世で行われると…という試みの短編集。元ネタを存分に生かしながら、歌野氏らしい皮肉な落ちと、本家にツイストを効かせた着地点が光る秀作群だ。スマホ、SNSの多様化、課金アプリ、アイドルの握手会、AIやVR・ARの進化、3Dホロ、HMDなど、現代のハイテク技術や世相が小気味良く作品に融合し、全体的に非常に洒脱な印象を醸し出している。ベストを決めかねるほど全編良く練られており、是非とも本家との読み比べを推奨したい出来栄えだ。人でなしから二銭銅貨への流れで締めるラストが洒落ている。2016/12/24

勇波

181
乱歩の未読作品もあったものの関係無く楽しめました。舞台はもちろんネットが蔓延する平成の世の中ですが、文体やセリフ回しから乱歩の非日常の世界が滲み出してくるような感じです。歌野氏の短編集『ハッピーエンドにさよならを』もかなり高品質でしたが、こちらもかなりお勧めです★2016/11/23

紅はこべ

179
本来なら元ネタの乱歩作品と読み比べすべきなんだけど、面倒なのでしなかった。怠け者です。Dがデジタルを意味するのを後半まで気づかなかった私は読解力がない。「赤い部屋」だけは違うけど。歌野さんはエロのセンスが乱歩と合うらしい。2019/01/28

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