出版社内容情報
絡み合う心と事件。 この結び目は、ほどけるのか──。父とふたり暮らしのおみつは、父甚助の様子がおかしいのを心配していた。母に先立たれてから、三度ほど、突然人が変わったような口ぶりになっている時があるのだ──。生真面目で、かわら版を読むことだけが楽しみな父はどうしてしまったのだろう。
一方、かわら版売りの才助は、泥酔して目を覚ますと、見知らぬ女の股枕で寝ていた。さらにその部屋の隅には、死体の男が……。女の顔にも、死体にも身に覚えがない才助は、戯作者の青山孫四郎に先程の出来事を打ち明けるのだった。すると、驚いたことに孫四郎は、ひと月ほどまえのかわら版の記事に状況が似ているというのだ。創作のかわら版が現実になったのか? 才助と孫四郎は、事の真相を確かめようとするが──。
犬飼 六岐[イヌカイ ロッキ]
1964年大阪府生まれ。大阪教育大学卒。公務員を経て執筆活動に入る。2000年、『筋違い半介』で第68回小説現代新人賞を受賞、2011年『蛻』で第144回直木賞候補となる。作品は他に、『囲碁小町嫁入り七番勝負』『吉岡清三郎貸腕帳』『与太話浮気横槍』『やさぐれ』などがある。
内容説明
父と二人暮らしのおみつは、父甚助の様子がおかしいのを心配していた。母に先立たれてから、三度ほど、突然ひとが変わったような口ぶりになっている時があったのだ―。生真面目で、かわら版を読むことだけが楽しみな父はどうしてしまったのだろう。一方、かわら版売りの才助は、泥酔して目を覚ますと、見知らぬ女の股枕で寝ていた。さらにその部屋の隅には、血まみれの死体が…。女の顔にも、死体にも見覚えがない才助は、戯作者の青山孫四郎に先程の出来事を打ち明けるのだった。すると、驚いたことに孫四郎は、ひと月ほどまえのかわら版の記事に状況が似ているというのだ。創作のかわら版が現実になったのか?才助と孫四郎は、事の真相を確かめようとするが―。気鋭の著者が放つ長篇時代小説。
著者等紹介
犬飼六岐[イヌカイロッキ]
1964年大阪生まれ。大阪教育大学を卒業後、公務員などを経て、2000年『筋違い半介』で第68回小説現代新人賞を受賞しデビュー。11年、『蛻』が第144回直木賞候補となる。洒脱な文体と現代的な感覚で、時代小説の書き手として注目を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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