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内容説明
キャロラインは最愛の夫とふたりの子供にかこまれ、なに不自由のない生活をおくっていた。だが、19年前の出来事が脳裏から去ることはけっしてなかった。当時5歳だった娘のヘイリーが誘拐され、必死の捜査にもかかわらず、惨殺体となって発見されたのである。犯人が逮捕されぬまま月日はたち、キャロラインはつらい記憶を胸にしまいこんで、新しい家庭を築いた。キャロラインの身辺で奇妙なことが起きはじめたのは、生きていればヘイリーが24歳になる誕生日のことだった。死んだはずのヘイリーの声がどこからともなく聞こえてきたり、墓に黒い蘭の花束が供えられたりしたのだ。さらには、ヘイリーと一緒に消えたはずのピエロの人形が自宅に忽然とあらわれた。19年前の誘拐犯がふたたびもどってきたというのだろうか?息詰まるようなサスペンスと意外な展開で全米書評子から絶賛をあびた大型新人のデビュー作、ついに登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
9
キャロラインは19年前に娘ヘイリーを誘拐の末に惨殺されるが事件は迷宮入り。現在は再婚して二人の子供がいる愛情にあふれた賑やかな生活を送っていた。しかし、ヘイリーの誕生日に亡き娘の声を聞き、その後も不気味な出来事が相次いでキャロラインはすっかり取り乱してしまう。そんな時、ヘイリーのクラスメイトだった女性が殺されたと知らせが…。生き生きとした人物描写、先が気になるストーリーで夢中になって読んだ。かなりのイヤミスだったけれど、愛情深い家族とともに迎える希望を感じる結末で読後感は悪くない。2021/03/02
ホレイシア
4
うーん、本格ミステリー読みではない私に4分の1ぐらいで犯人がわかってしまうというのは、作品としてどんなものだろう。あとは何がどうなっちゃってそうなっちゃてこうなっちゃったのかを確かめていく作業になるわけだが、ピエロの人形、怪しげな老婦人など小細工には凝っている。で、結局は誰かが誰かを愛した結果起きた悲劇だったりするのだが、こういうのは好きではない。2009/06/06
ozma
3
19年前、娘が誘拐され殺された主人公。その後夫とは離婚し、別の相手と平穏な家庭を築いている。しかし、その幸せは突然打ち破られる。亡き娘の誕生日に、娘の声が聞こえたことから全てが始まる。当時の関係者が殺されるが、犯人は誰なのか。目的は何なのか。少しホラーじみた要素も混じるが、主人公は真実を求めようとする。しかし、それは余りにも残酷すぎる真実だった。主人公が、もう二度と人間を好きになることなど出来ないと思うのも無理のない真実。余りにも残酷で、やりきれない話だった。2025/02/15
青沼ガラシャ
3
19年前に殺されたはずの娘の声が母親に聞こえるようになったのと同時に、事件関係者が次々と殺され始める、というサスペンス。この手の作品はよくあるけど、この作品はその中でもレベル高い方ではないかな。伏線の張り方も上手い。2022/11/30
ベック
0
本書はミステリである。しかし、本書で提示される謎は、これがいったいどんな風に説明つけられるんだ2007/01/25
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