出版社内容情報
森見 登美彦[モリミ トミヒコ]
著・文・その他
内容説明
芽野史郎は激怒した―大学内の暴君に反抗し、世にも破廉恥な桃色ブリーフの刑に瀕した芽野は、全力で京都を疾走していた。そう、人質となってくれた無二の親友を見捨てるために!(「走れメロス」)。最強の矜持を持った、孤高の自称天才が歩む前代未聞の運命とは?(「山月記」)。近代文学の傑作五篇が、森見登美彦によって現代京都に華麗なる転生をとげる!こじらせすぎた青年達の、阿呆らしくも気高い生き様をとくと見よ!
著者等紹介
森見登美彦[モリミトミヒコ]
1979年、奈良県生まれ。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる。10年『ペンギン・ハイウェイ』で日本SF大賞を受賞。14年『聖なる怠け者の冒険』で京都本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 5件/全5件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うっちー
171
私は森見さんらしい作品だと思いました2015/11/17
扉のこちら側
137
2016年519冊め。文豪たちの名作が、現代の腐れ大学生達に置き換えられてリメイクされる。友との約束を守らないために京都の町を疾走する腐れ大学生の表題作が一番笑える。原作の雰囲気をうまく生かしているのは『山月記』かな。5編とも原作は既読だけど、近々再読しよう。2016/07/03
『よ♪』
124
文豪達の作品五篇を元ネタに阿呆京大生達の青春を描くリブート作品。"リブート"というのは"原作を元に全く違う視点で作り直したモノ"というような意味らしい。さて私、文豪の作品には知見がありませんが、どの作品も楽しんで、或いはしっとりと、作中世界に浸ることが出来ました。『走れメロス』は先生お得意のドタバタ劇で笑いを誘いますが、一番のお気に入りは『桜の森の満開の下』です。成功を手にした男の苦悩・葛藤と移り変わる四季の描写の対比が美しい。不思議の漂う共通の世界観と登場人物の繋がり。五篇でひとつの作品になっています。2018/05/27
里愛乍
80
祥伝社にて既読済ではあるが、表紙に釣られて購入。地図が無かったのは残念ではあるが中村氏の表紙が可愛いから良しとする。過去の名作を現代に置き換えたというメロス他四遍、最近読んだタイムマシンブルースの時も思ったが、森見小説の最大の魅力のひとつはあの独特の文体でもあるので、この企ては大いに正解だったと考える。特にメロスの京都の描写。京極東宝とか八千代館など懐かしさに泣けてくるではないか。阿呆かと思えばシリアスもあり、何度読んでも飽きない。斎藤が登場する新釈第二弾があっても良いのではと思ってしまう。2020/09/09
あーさん☆GWは墓参りをハシゴしました。暑くてバテました。
73
こちらの角川文庫はルビが少ない。ルビが多ければ多いほど、学生には親切。2018/10/22