角川文庫<br> ローウェル骨董店の事件簿―センチメンタル・ジュエリーの謎

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角川文庫
ローウェル骨董店の事件簿―センチメンタル・ジュエリーの謎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041033630
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



椹野 道流[フシノ ミチル]
著・文・その他

内容説明

第一次大戦直後のロンドン。検死官として働く青年医師デリックと、骨董店店主のデューイは、性格が正反対の兄弟だ。大戦中に疎遠になったが、今では和解。けれど兄デューイには、いまだ消えぬ心の傷があった。そんなある日、骨董店に帰還兵らしき男が現れる。女性の髪が入った美しいジュエリーを置いて去った彼は、直後死体となって発見された。童顔刑事エミールと共に、事件の調査を始めた兄弟だが…。泣ける英国ミステリ!

著者等紹介

椹野道流[フシノミチル]
兵庫県出身。1996年「人買奇談」で講談社の第3回ホワイトハート大賞エンタテインメント小説部門の佳作を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はつばあば

65
戦争が引き起こす悲劇は辛い。戦争でなくても災害が引き起こす怖さはもっと目前で味わう事となる。そして心の痛みを忘れ去るまでにどれだけの時がかかるか。今、政府は高齢者対策として安楽死法案を目論んでいるらしい。人が産まれて平和に人生を全うすることが如何に難しくなってきたか。国とは・・私達庶民から選ばれた人から成り立っているのにいつの間にか実権を握った権力者のつもりでいる。戦争も災害も引きこもりも無い時代は来ないものか。デリックとデューイ・そしてケイのこれからが始まる。エミールの補佐を受けながら。後一巻楽しみです2020/01/29

アン

53
シリーズ2作目。戦争によって疎遠になっていた兄弟が和解し、やっと関係も和んできたけれどデューイにはまだ他にも言えない傷が。今回の殺人事件も戦争によって起こった悲劇が絡んでいて悲しい事件でした。自らも戦場での経験を持つデリックと犯人が対峙する場面は切なかった。そしてデューイの抱えてる心の傷、ジョナサンとの友情と手紙に涙。彼の忘れ形見のケイへの想いに切なくなった。SSのケイと大人たちの話に和んだ。もっと彼らの物語が読みたいと思う作品なのに続きは出てないみたいで残念。2016/10/07

hirune

48
【Kindle】ロンドンには切り裂きジャックがよく似合う?いや そこまで猟奇的ではないけれど、ほとんど全ての人がそれぞれに戦争によって大切なものを奪われて 生き抜く術を模索している辛い時代に起こった哀しい壮絶な事件のお話しでした。人間が人間として扱われなくなる戦争、こんな恐ろしいことは絶対に怒ってもらいたくないものですね(>_<)2020/02/18

papako

45
続けて。色濃く残る戦争の影。逃亡兵への罰が恐ろしい。極限状態だからこそ人との繋がりを求めるのかもな。そんなささやかな想いも何もかも吹っ飛ばしてしまうのが戦争。しかし、この時代の法医学ってこんなに進んでいたのかしら?そこだけは疑問。2024/04/26

ありす

41
【ローウェル骨董店2作目】デューイの店に持ち込まれたセンチメンタル・ジュエリーから話は始まる。殺人事件と戦時中の話が多く、少し重めの内容でした。そんな中エミールのキャラが和んで良かったです。デューイとケイの関係が一歩前進したラストは良いシーンでした。2019/07/12

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