出版社内容情報
野島 一人[ノジマ ヒトリ]
著・文・その他
内容説明
アラスカの孤島シャドー・モセスにスネークは単独潜入した。新型核兵器メタルギアとテロの首謀者リキッド。それらを倒せば任務は終わるはずだった。だがそこには、恐るべき陰謀が張りめぐらされていた。謎の急死をとげる人質、立ちふさがる超人たち、仲間の裏切り、リキッドとの因縁。核戦争の危機を阻止せんとしたスネークを待っていたのは、驚愕の真相だった。隠されていたシャドー・モセスの真実が、ついに浮上する!
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
40
ゲームを思い出しつつ、読み進める。ほんとによく出来たストーリー。頭の中に映像があるからこそ、敵たちの姿が浮かび上がってくる。純粋な悪は登場しない。シリーズに一貫してあるのは、核という存在。核を巡る国家間の争いに翻弄される人々の悲哀がいい味出してるのよね。2024/06/28
Nazolove
14
このたび新作ゲームが販売されると言うことで読んでみたのだが(といっても既に小説も読んでゲームもやってどんだけこのゲーム味わってんだって言う話なのだが)、大変面白い作品だった。 前作のPWがちょっと残念な出来だったのだが(個人の感想です)、これはファンが大変喰いつくいい作品に仕上がっている。 新作をやる前にこれを読んでちょっと振り返るといいと思った。 ゲームをやった人ならばわかるネタもあるのでぜひともMGSファンの方は必読でMGS知らない人もこれを読んでMGSに入ってもらいたい作品である。2015/09/02
niyopiyo
9
すごい。ゲームの要素を上手く練りこんで、ゲーム発売後の出来事を飲み込んで、新しい「シャドー・モセスの真実」がきっちり小説になっていた。「シャドー・モセスの話なんて、私絶対泣いちゃう」と思ってたけど、涙が出たのは読後1日経ってからだった。読んでいる間はストーリーと登場人物それぞれの感情の爆発を追うのでせいいっぱいで、1日かけて反芻していたら登場人物たちの深い哀しみと苦しみが迫ってきたのだった。誰かの意志・精神構造・遺伝子、そんなものにどれだけ自分は規定されてしまっているのか、壊されてしまうのだ?あぁ大好き。2015/09/13
ハイちん
6
とても良い作品。「ゲーム」のノベライズと聞いて、プレイヤーが操作する部分は端折ってストーリーを追っていく感じなのかなーと思っていたけど、この作品はプレイアブルな部分まで小説に織り込んでいる。2009年のマンハッタンに住む少年が、2005年のシャドーモセスで起きた事件を追体験していくという構成なのだが、傍観者である少年の視点は「ゲームのプレイヤー視点」そのもので、この視点を導入することでゲームならではのメタ表現(サイコマンティスの読心能力とかマルチエンドとか)の再現を可能にしている。続刊も期待してる。2015/10/20
ぎん
6
MGSVTPPをクリアしたのでその流れで読了。本書はMGSIをメインとしながらもとある少年が主人公となっていて(時系列も2009年)、シャドー・モセス事件を追体験するという内容。その為MGSのストーリーを補完しながらも、一小説として新たな物語を楽しむ事が出来るようになっている。ゲームでしか表現出来ないと思っていたシーンも、小説らしい手法で昇華され、小説だからこその物語になったという印象。そしてサブスタンス(真実)は次作へ続く訳だが、MGSIIに当たる時系列がちょうど2009年なのでここからが本番か・・・2015/09/30