出版社内容情報
小説家、エッセイストから歌手、落語家までが、蕎麦やうどん、ラーメンなどの麺についてのこだわりを語り尽くす。ここでしか読めない、究極の一冊。立ち上る湯気とともに、ほっとするひと時をどうぞ。
内容説明
麺ずき、旅ずきが高じて始めた雑誌の連載の裏話が明らかになる椎名誠の「うどんのお詫び」をはじめ、渡辺淳一が札幌の薄野でバイト時代に初めて口にした思い出の味を記した「消えた正調ラーメン」、相撲を見た帰りなどによく立ち寄る店の風景を描いた山口瞳の「浅草並木の藪の鴨なんばん」など、食通たちが麺についてのこだわりを語り尽くす。ここでしか読めない短編を30編以上収録した、読んで美味しい究極の一冊。
目次
うどんのお詫び(椎名誠)
そば・青春(安藤鶴夫)
消えた正調ラーメン(渡辺淳一)
うどんの社会主義(辺見庸)
関西のうどん(吉田健一)
支那そば(春風亭柳橋)
なべやきうどん(池部良)
お切り込み(平野雅章)
スパゲティ(五十嵐喜芳)
蕎麦の羽織(三遊亭圓生)〔ほか〕
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さいたまのたぬき
77
色々な作家さんがそれぞれの「麺」との関係を紡いでいくエッセイ集。 普段読まない作家さんや古い作家さんの文章もあり自分に合うあわないというのがはっきり感じられて面白い。どちらにしても読んでいると何となく麺を食べてしまうそんな魅惑にかられる1冊です。 2016/01/20
kinkin
61
様々なジャンルの方が書いた麺についてのエッセイ集。流し読みなのであまりどうこうと言えないが、気に入ったのは「コスモスの咲く庭」江國香織、「ラーメン」矢野誠一、「攻撃をさばいて喰べるワンコソバ」。そして「蕎麦、饂飩、ぱん」内田百間。内田百間が「東京の饂飩のかけは、溝にみみずがいる様な気がする」という表現は笑った。2015/12/28
カロリーナ
31
エッセイ☆3- うどん、蕎麦、素麺、ラーメン、チャンポン、焼きそば、スパゲッティ。36編の麺アンソロジー(小説、落語もあり)。マカロニやすいとん等も出てきましたが、大方うどんと蕎麦でした。著者の半数以上が既に鬼籍に入られ、それを贅沢と取るか、読み難いと取るかで感想が二分しそうです。私は何編か読解出来ないものがありました。↴2015/06/26
との@恥をかいて気分すっきり。
29
うどん、そば、ラーメン、スパゲッティ、チャンポン、そうめん・・・・・小説にエッセイに落語、うんちくに歴史、出てくるわ出てくるわ麺を巡るアレコレの世界をそうそうたるメンバーが味のある文章にて書き記しております。麺好き必見の書。2015/07/08
ドナルド@灯れ松明の火
26
椎名誠さんが選定。各界の麺好きが、各種の麺に関する想いを綴っている。落語家による噺の中の蕎麦や、戦前・戦中の麺事情等、おいしい文藝シリーズとはまた違う雰囲気で良かった。2015/11/10