昭和残影―父のこと

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昭和残影―父のこと

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  • サイズ B6判/ページ数 303p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041030349
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

書評家として活躍する著者が、ふとしたことで知った父の意外な過去…。活字や俳句を愛し、自分の信念を貫き、運動家として活動した亀治郎。その足跡を辿りながら、激動の時代と家族の姿を描きあげる、傑作評伝。

内容説明

「本の雑誌」の創刊者であり、北上次郎名義で数々の鋭い書評を発表しつづける目黒考二。その父・亀治郎もまた、古本屋めぐりが趣味で、書物をこよなく愛する寡黙な男だった。だが、ある一冊の本がきっかけで、息子・目黒考二は父の秘められた過去を知る。戦前、19歳の亀治郎は非合法の政治活動で投獄。その後結婚するも、その女性と死別していた―母とは再婚だったのだ。自分が知らぬ父の青春時代の終焉こそが、「家族」の歴史の始まりだった…。「若き父の気持ちを知りたい」その一心で、父の足跡をたどりはじめる。膨大な資料を渉猟し、30年の時を経て今ここに結実する。過ぎ去りし激動の時代と普遍的な家族の姿を圧倒的な熱量で描きあげる。心えぐる感動のノンフィクション。

目次

第1章 そびゆるマスト(聳ゆるマスト;北声社書店の娘 ほか)
第2章 亀治郎の青春(県立横浜第一中学;波の音吟社 ほか)
第3章 独房まで(四・一六まで;地下活動の日々 ほか)
第4章 独立鉄道大隊(蒲田の青春;独立鉄道大隊 ほか)

著者等紹介

目黒考二[メグロコウジ]
1946年東京生まれ。評論家、編集者、エッセイスト。76年に椎名誠らと「本の雑誌」を創刊、2001年まで同誌発行人を務めた。北上次郎名義の『冒険小説論 近代ヒーロー像100年の変遷』で第47回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HH2020

4
△~〇かな。書名に騙された。昭和残影とはうそっぱち。「父のこと」とすればよかったのに。目黒考二が亡父亀治郎の青春を知りたいと願い追跡調査をした記録である。活字中毒患者として知られる著者だけに、引用する文献は並みでない。描写も細かい。その点は感心だ。しかし所詮は個人の人生であって、そっけなくいえばそれがどうだろうと当方には興味がない。目黒家にとっては貴重な一冊だろう。最後の数ページで家族のあり方を考えさせられたので、少しだけポイントアップ。2015/10/09

りょうけん

3
☆3つ 読んだ理由。もちろん北上次郎の書いたものだから。 本名は目黒考二。孝二でわないし孝治でもない。ここ重点注意。 でもこちらが重点たる理由は特に無し。まあ、強いて言えばめづらしい「こうじ」だからなのだ。 しかしも、この本どう読んでも決して面白いものではない。 題名から遥かはづれて、好きな競馬の話にのめり込んでしまっている部分がしきりとあるし。(かえってそこが面白いのだがw) それでもあえて書くと「どうです父のことを調べるのに、ぼかぁいかにも沢山の資料を読んで調べているでしょう。ちょっと耳たちには2015/07/25

ミノカサゴ134

1
目黒考ニは、椎名誠の古い友人で、かつ活字中毒者である。これまでに何冊か読んだが、みな途中でシンドくなった。たぶん最初から読み手の存在を意識していないからだろう。そこまで調べなくても、というくらい各種の文献に当たり、その結果をかなりのページを割いて引用している。資料的価値があるのかわからないが、主題である著者の父親への掘り下げがいまひとつで、読後に物足りなさを残す。著者は、自分を父親譲りの「狷介」だと言う。友人も少なければ親戚付き合いも殆どしない。そうだろうなぁ、と思う。読んでいてそう思わせる寂しさがある。2020/11/01

にやり2世

0
積極的に親と会おうとしない私には最後の話が他人事じゃなかった。その直前にテレビが家にやって来た楽しい思い出を読んで泣きそうになった。そして亀治郎の一言でウォッとなるがこらえる。2016/01/19

長老みさわ/dutch

0
目黒さんの父上、目黒亀治郎さんの青春から晩年までを追った目黒さんの「ファミリーヒストリー」。なのに何故「昭和残影」なのかと言うと、父上の青春を追いながらその地の歴史を深く追いかけて豊富な文献の引用から当時のその地を浮かび上がらせようという仕掛けがあるから。 出不精の目黒さんがこの書のために随分と歩き回って取材してらっしゃる。きっと目黒さんにとっても特別な一冊に仕上がったことだろうと思う感動の一冊。 読み終わって、自分が兄弟三人と両親の5人で食卓を囲んだのは何時だろうかと思いを馳せた。 とおい昔だ。(哀)2015/06/02

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