出版社内容情報
書評家として活躍する著者が、ふとしたことで知った父の意外な過去…。活字や俳句を愛し、自分の信念を貫き、運動家として活動した亀治郎。その足跡を辿りながら、激動の時代と家族の姿を描きあげる、傑作評伝。
内容説明
「本の雑誌」の創刊者であり、北上次郎名義で数々の鋭い書評を発表しつづける目黒考二。その父・亀治郎もまた、古本屋めぐりが趣味で、書物をこよなく愛する寡黙な男だった。だが、ある一冊の本がきっかけで、息子・目黒考二は父の秘められた過去を知る。戦前、19歳の亀治郎は非合法の政治活動で投獄。その後結婚するも、その女性と死別していた―母とは再婚だったのだ。自分が知らぬ父の青春時代の終焉こそが、「家族」の歴史の始まりだった…。「若き父の気持ちを知りたい」その一心で、父の足跡をたどりはじめる。膨大な資料を渉猟し、30年の時を経て今ここに結実する。過ぎ去りし激動の時代と普遍的な家族の姿を圧倒的な熱量で描きあげる。心えぐる感動のノンフィクション。
目次
第1章 そびゆるマスト(聳ゆるマスト;北声社書店の娘 ほか)
第2章 亀治郎の青春(県立横浜第一中学;波の音吟社 ほか)
第3章 独房まで(四・一六まで;地下活動の日々 ほか)
第4章 独立鉄道大隊(蒲田の青春;独立鉄道大隊 ほか)
著者等紹介
目黒考二[メグロコウジ]
1946年東京生まれ。評論家、編集者、エッセイスト。76年に椎名誠らと「本の雑誌」を創刊、2001年まで同誌発行人を務めた。北上次郎名義の『冒険小説論 近代ヒーロー像100年の変遷』で第47回日本推理作家協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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