出版社内容情報
世田谷の中学校で、三年生の佐田が同級性の石村を刺す事件が起きた。だが、取り調べで佐田は何かに取り憑かれたような言動と行動で警察署から忽然と消えてしまった──。刑事と祓師が、不可解な事件を追う、長篇小説
内容説明
都内の中学校で、三年生の佐田が同級生の石村を刺す事件が起きた。所轄署の取り調べで佐田は、老人のような口調で「邪魔をしたから懲らしめたのだ」と語り、係員を簡単に振り切り警察署から姿を消してしまうのだった。被害者の石村を訪ねた警視庁の富野は、石村が佐田の狐憑きを除霊しようとして刺されたと聞かされる。旧知のお祓い師・鬼龍光一とともに佐田を捜し、除霊に向かう富野。だが、次に豹変したのは、なんと石村の方だった―。本当に狐憑きの仕業なのか?そして次々と中学生の間で発生する類似の事件。そこには意外な共通点が浮かび上がる。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道生まれ。上智大学在学中の78年に「怪物が街にやってくる」で第4回「問題小説」新人賞を受賞。レコード会社勤務を経て、作家業に専念する。2006年に『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞、08年に『果断 隠蔽捜査(2)』で第21回山本周五郎賞、第61回日本推理作家協会賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つるちゃん0719
122
お祓い師鬼龍のシリーズと知らずに購入。このシリーズ初めてでした。余り深く考えず、楽しみながらサクサクと読了。少し物足りない感じもありますが、次回に期待します。2017/10/01
starbro
120
前作の「マインド」に続き、本作も今野敏の新境地でしょうか?京極夏彦もしくは夢枕獏が憑依している気がします。刑事物ではありますが、新鮮な感じがして390P一気読みしました。それにしても狐はどうして何時も悪者にされるのでしょうか?可愛いし絶滅危惧動物だと思いますが・・・次作の展開にもよりますが、今野敏自体が豹変して来ているのかも知れません。2015/07/17
いつでも母さん
91
久しぶりの鬼龍&孝景登場!主役は富野刑事なのだが(笑)狐憑きがSNS のアプリから中学生に憑くという設定は面白い。これから有り得るかも・・と思ってしまった私(くわばらくわばら)まぁ、ちょっと長いし、突っ込みどころはあるのだが、そこは今野敏!一気に読了させてくれる。忘れた頃に鬼龍&孝景のシリーズってのはいいなぁ、。私的には孝景の方が好♡(笑)いつか富野刑事も観念して?目覚めるのかな・・葛藤してるのが結構面白いのだが。2015/07/30
yamahiko
86
著者の隠蔽シリーズ以外では初めての読書。安定したエンターテイメントを楽しめました。著者なら、この手の作品はいくらでもかけるのだろーなーと、漠然と思いながら一気読み。2016/08/21
よんよん
85
読み始めて、そっち系ねと思った。今回は狐憑きのお祓い。とはいえ、大変科学的な解説もあり、そして最近の話題として欠かせないネット、SNSも登場して話が進み含みを持たせて終わっている。続く、、、って感じ。富野さんの覚醒はあるのか?2015/08/26