出版社内容情報
表御番医師、奥右筆、目付、小納戸――江戸の「役職」を描く書き下ろし作役目を減らすことは、役人の席を奪うこと。己の存在意義と既得権益をめぐり、武士たちは熾烈な競争を繰り広げた。世襲を旨とする幕府が、唯一実力主義を徹底した医師。大名・旗本が敵に回すことを最も恐れた奥右筆。親兄弟であろうと罪を暴き、なりふりかまわぬ手柄を求めた目付。人も羨む出世と引き替えに、お手討ちもありえた小納戸――役人たちの闘いと身につまされる宮仕えの日々を、新たな筆致で描く渾身の書き下ろし。
「やられた! するどい考証の切っ先が、読者の胸元につきつけられる。上田さんの時代小説の新しい作法に舌を捲きます」――北原進(歴史学者・品川歴史館館長)
上田 秀人[ウエダ ヒデト]
1959年大阪府生まれ。歯科医師。97年に第20回小説クラブ新人賞佳作に入選しデビュー。2010年『孤闘 立花宗茂』で第16回中山義秀文学賞受賞。2014年「奥右筆秘帳」シリーズで第3回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。その他のシリーズに「禁裏付雅帳」(徳間文庫)、「闕所物奉行裏帳合」(中公文庫)、「御広敷用人 大奥記録」(光文社文庫)、「百万石の留守居役」(講談社文庫)、「町奉行内与力奮闘記」(幻冬舎時代小説文庫)、「表御番医師診療禄」(角川文庫)、「日雇い浪人生活録」(ハルキ文庫)などがある。
内容説明
役目を減らすことは、役人の席を奪うこと。己の存在意義と既得権益をめぐり、武士たちは熾烈な競争を繰り広げた。世襲を旨とする幕府が、唯一実力主義を徹底した医師。大名・旗本が敵に回すことを最も恐れた奥右筆。親兄弟であろうと罪を暴き、なりふりかまわず手柄を求めた目付。人も羨む出世と引き替えに、お手討ちもありえた小納戸―役人たちの闘いと身につまされる宮仕えの日々を、新たな筆致で描く渾身の書き下ろし。
目次
変わった役職についてのまえがき
第1章 表御番医師の章
第2章 奥右筆の章
第3章 目付の章
第4章 小納戸の章
著者等紹介
上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。歯科医師。97年に第20回小説クラブ新人賞佳作に入選しデビュー。2010年『孤闘 立花宗茂』で第16回中山義秀文学賞受賞。2014年「奥右筆秘帳」シリーズで第3回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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