内容説明
ルールは、五・七・五・七・七という形式だけ。本の情報誌「ダ・ヴィンチ」の読者投稿企画「短歌ください」に寄せられた短歌の中から、人気歌人・穂村弘が傑作を選出。鮮やかで的確な講評が、短歌それぞれの魅力をいっそう際立たせる。詠みたい気持ちを喚起させる実践的な短歌入門書であることはもちろん、言葉の持つ可能性の果てしなさに胸が高鳴る読み物としても刺激的な一冊。
目次
恋愛(サンプル版)
恋愛
恋愛(その2)
色
数
音
眠り
家族
セクシャル
機械〔ほか〕
著者等紹介
穂村弘[ホムラヒロシ]
1962年、北海道生まれ。上智大学文学部英文学科卒業。90年、歌集『シンジケート』でデビュー。その後、短歌のみならず、評論、エッセイ、絵本翻訳など広い分野で活躍。2008年、歌論集『短歌の友人』で第19回伊藤整文学賞(評論部門)、連作『楽しい一日』で第44回短歌研究賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
138
おぉ~、ついに文庫化されたんですね!本屋で見つけた瞬間、中身も確認せずに購入してしまいましたよ。そして、ドキドキしながら読みはじめたら…。うわぁ、これは凄すぎるっ!もう、なに、この素敵なうたの数々は!!みんな素人なんだよね?いや、あとがきで俵万智さんが、歌集を出版されたり、歌壇で活躍している人もいるって書いてある。えっ、それってもう素人じゃないじゃん。そんな人たちが、ここに応募してるなんて…。穂村弘が出したお題に、読者が短歌を投稿するというダ・ヴィンチの企画ですが歌集としても読めるレベルです!2014/08/09
ダリヤ
84
ああ、おもしろかった。とじるたびにそうおもうほど、おもしろかった。わたしのなかには、この作品たちをうみだす人たちのような意外な切り口はぜったいにでてこない。「だよね」という着地点がみえているから、作品もその作品をうけとってかえす穂村さんのことばたちは、とても刺激的で、そんな感じ方や見方があるのかとためいきばかり。短歌の魅力にぶくぶくのめりこむことまちがいなしの一冊。ああ、おもしろかった。2014/09/21
seri
83
短歌にはある種の力があると思います。穂村さんの選んだ歌たちは鋭くその力を見せ付けてくれる。日常の意識の目の網をすり抜けたところに潜む視点と恐怖。怖い歌はいい歌と言い切り、短歌は超能力の一種とまで言う穂村さん。歌自体の理解に辿り着けなくても解説が丁寧で分かりやすい。解説も突き抜けてる感はあるけども。歌は言語でしかないけれど、その言語が放つ光、やっぱり感じます。そしてその鬼才を冷静に解説する万智さんが華を添えて。素敵です、この本。2015/07/22
さおり
79
突然短歌が詠みたくなりました。けどルールがわからないので、(私の中では)エッセイでお馴染みのほむほむに登場願いました。ん。ルールはちょっとわかったけど、それより、ずいぶん難しいぞ、ってことがわかった。そして、ずいぶん面白そうだ、ってこともわかった。おぉこれは発見だと思ったのは、声に出して読むと全く別物になるんだぜ、ってこと。黙読ではダメだね、短歌は。声に出さないと。って、初心者の大発見でした。短歌の本幾つか積んだので、いろいろ読んでみよう。で、密やかに詠んでみよう。2015/01/06
はっせー
69
短歌に興味があるけどなにから読んだらいいかわからない人に読んで欲しい本になっている!この本は雑誌ダヴィンチの企画をまとめたものになっている。企画とは読者のかたからテーマに沿った短歌を送ってもらうというものである。その短歌について著者の穂村弘さんがコメントしていいポイントなどを解説してくれる。テーマ毎に短歌がまとまっておりまた解説もあるため読みやすくなっている。短歌入門にとても適した本になっているかなって思う!2024/01/15