ロック・オブ・モーゼス

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  • サイズ B6判/ページ数 372p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041025208
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

朝倉桜は京都の私立校に通う高校二年生。天才ギタリストである同級生のモーゼに才能を指摘され、ギターを始めることに。ギターの魅力に取り憑かれた桜は高校を中退し、プロミュージシャンになると決意するが…。

内容説明

朝倉桜は京都の私立校に通う高校二年生。同級生の「モーゼ」こと百瀬は幼いころから天才ギタリストともてはやされ、今はプロで活躍中だ。学校に居場所を見出せない桜はいつのころからか目立たぬように行動するのが習い性になっていたが、モーゼの強い勧めでギターを始めることに。すぐにギターを始めることに。すぐにギターの虜になった桜は高校を中退し、モーゼ率いるバンド「モーゼス」に加入。プロのミュージシャンになることを決意するが…。熱情、誇り、挫折、成長―青春の全てがここにある。心を掻き鳴らす、珠玉の青春音楽小説。

著者等紹介

花村萬月[ハナムラマンゲツ]
1955年東京生まれ。89年「ゴッド・ブレイス物語」で第2回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。98年『皆月』で第19回吉川英治文学新人賞、『ゲルマニウムの夜』で第119回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

45
花村萬月は大半の作品を読んでいる作家です。376P一気読みしました。花村萬月がこんなにロック・音楽に造詣が深いとは知りませんでした。神のようなモーゼの触媒で開花する桜の青春譚。是非、映像化していただきモーゼスのLIVEを聴きたいと思います。2015/08/23

こっち

32
最近の萬月さんは青春小説が多いなぁ。面白いんだけど物足りなく感じてしまうのは、ワガママかしらと思ってみたり。でもね、やっぱりブルースが根底に流れてるんですよ。ギターのことも音楽のことも全然分からないけど、切なくてうねる様なこの感覚が萬月作品には変わらずあります。全てを持っていたはずのモーゼと本当に全てを持っていた桜。得たものと、いつの間にか失っていたもの。自意識との葛藤。憎しみを覚えるほどの愛。チクチクとした痛みがいつまでも残ります。2015/08/15

更夜

28
ロックを描いた小説が好きです。花村萬月さんらしい猥雑さもありますが、大筋は正統青春音楽バンド成長小説。完全無欠のモーゼこと百瀬とモーゼに見出される音楽、ギターの天才少女、桜の2人の物語と思わせておいて、物語はゆるやかにカーブを描いていく。読み終わるのがもったいないような気がしてくるから不思議。桜が少女というより女の匂いをぷんぷんさせているのがいい。音楽の蘊蓄話も嫌味にならず、よいスパイスになっています。ギターだけでなく音楽は耳がよくないとダメなんですね。ギターは好きだけど習って挫折した身にしみます。2015/10/07

27
能力、容姿、お金、家柄 全てを持っているモーゼに触れて桜の人生は大きく変わった。ギター バンド ブルース ロック 薬もセックスもある世界。憧れだったモーゼをも追い越して成長する桜、それとは逆に壁にぶち当たる天才ギタリストのモーゼ。現実の残酷さを知り大人になっていく2人の姿がとてもよかった。花村萬月さんは音楽に対する造詣が物凄く深い作家さんなんですね。2015.06.302015/08/10

ぐうぐう

23
花村萬月が描く音楽青春小説。ジャンルはもちろんロックだ。京都が舞台というのがいい(京弁によるロック談義の粋なこと)。音楽に無縁の高二の女子高生をミューズとしているのもいい(商業的だが、その開き直りもまた痛快)。朝倉桜という名前がまたいい(なんと、韻を踏んでいるのだ!)。ただ、理屈っぽいのはちょっといただけない。花村にしてみれば、文学的にロックを表現しようとしてのことなのだろうが、そこは理屈ではなく、花村の小説にいつもある熱情で表現してほしかった。2016/06/30

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