内容説明
鎌倉前期の高名な歌人・藤原定家はある日、父・俊成から三種の御題を解けば「古今伝授」を授けると言われるが、数ヶ月後、俊成は何者かに誘拐される。その目的は一体どこに？鍵を握るのは御題の暗号解読。美貌で毒舌の僧侶・長覚と、紀貫之と同じ紀氏の血を引く少年・潮丸と協力して、父・俊成の救出に奔走する定家。伝統的な和歌の修辞法と謎合わせをモチーフに公家社会の権力の闇に迫る、平安鎌倉ミステリシリーズ開幕！
著者等紹介
篠綾子［シノアヤコ］
１９７１年埼玉県生まれ。東京学芸大学卒。第４回健友館文学賞受賞作『春の夜の夢のごとく～新平家公達草紙～』でデビュー。短編「虚空の花」で九州さが大衆文学賞佳作受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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さつき
71
藤原定家を主人公にした古今伝授にまつわるミステリと聞くだけでわくわく！定家の憧れの人、式子内親王や毒舌の美僧、長覚。はしっこい押しかけ弟子の潮丸など登場人物も多士済々で楽しく読みました。2022/05/29
優希
48
平安鎌倉ミステリーと銘打っていますが、ミステリー要素は弱めのような気がします。そもそも物語の鍵となる『古今伝授』は何なのかわかりません。和歌と謎合わせのモチーフがうまく噛み合っていないような気がしました。残念です。2020/11/30
kagetrasama-aoi（葵・橘）
25
藤原定家が主人公の時代小説ミステリ。「古今伝授」に関する暗号と、定家の父俊成の誘拐、色々盛り沢山！好きな時代だし、俊成と式子内親王は大好きな歌人だし！とっても期待して読んだんですが…。和歌に関する暗号は今一つの出来だし、登場人物は私のイメージとかけ離れていて、あまり物語に入り込めませんでした。ちょっと残念です。2020/02/13
Norico
21
藤原定家を主役にした謎解き。一族に伝わる「古今伝授」というお宝？を授かるために、三種のお題を解き明かす。といっても、どちらかといえば定家はワトソン役で、ホームズには美形で傍若無人な僧侶長覚。どう話が転がるか、ドキドキしながら読みました2016/09/29
しゅてふぁん
20
和歌の修辞法、枕詞・掛詞・序詞・縁語・折句・隠し題…難しい。和歌の謎解きには参加できなかったけど、楽しめた。美僧で博学、でも口が悪くて和歌が苦手な長覚殿と定家のやりとりがおもしろかった。2016/03/05
