出版社内容情報
かつて横浜で用心棒をしていた福沢諭吉は、妙なことから傍若無人な天才少年・江戸川乱歩の面倒を見るはめに。仕事で福沢たちが赴いた劇場で不可解な殺人が起き!? 2人の出会いと探偵社の日常を描く豪華2本立て!
内容説明
今から十余年前、横浜で用心棒として名を馳せる銀髪の一匹狼がいた。その名は福沢諭吉。彼は妙な成り行きから、傍若無人で破壊的に人の話を聞かないが、超天才的な推理力を持つ少年・江戸川乱歩の面倒を見るはめに。警護のため福沢たちは殺人予告のあった劇場へ赴くが、殺人は劇の舞台上で、見えない何者かの手によって引き起こされて…!?武装探偵社始まりの物語と、中島敦入社前夜の探偵社の様子を描く、豪華2本立て!!
著者等紹介
朝霧カフカ[アサギリカフカ]
愛媛県出身。シナリオライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
89
小説版文スト3巻目になります。今回はかなり贅沢な話でしたね。前半は敦の入社試験の前日譚。太宰に振り回される国木田さんの安定感のあるコンビが微笑ましいです。国木田さんの貧乏くじは相変わらずだなと思いました。後半は探偵社設立に関わる話。素敵過ぎました。乱歩と諭吉先生の物語。乱歩が自分を異能者と誤解するきっかけは諭吉先生にあったようです。2人の関係性も良いです。こうして探偵社は設立されたんですね。乱歩の正確や諭吉先生には素直な面を見せる理由が分かりました。それにしても諭吉先生、好みのタイプかもしれません。2015/10/19
チェシャ猫
81
探偵創設のお話ということで、小説で登場シーンがほとんどない(マンガ版は知らない)福沢諭吉がメイン。社長はこんな人だったんだぁと。ストーリも謎解きが2転3転してなかなかおもしろかったし、織田作さんが出てきたりといい感じ。ところで、最後の登場人物が織田作に本を渡した人物で良かったのかな?それとも社長?名前が混乱してます。2016/09/05
ひめありす@灯れ松明の火
67
これは彼の隣にまだ誰もいなかった頃の物語。天は人の上に人を作らなかったし、人の下にも人を作らなかったけれど、同時に彼の隣も誰も作らなかった。名探偵であるが故の宿命。名探偵であるが故の孤独。何処まで異常だったら許されるのか。自分が異常?他人が異常?月に吼える雄叫びは誰も聞かない。誰かが生きてていいよって、言ってくれないと。だから彼らは繋がり合った。貴方と居れば吼えなくて月は綺麗だし、陽の光を浴びた君の世界は卑小だろうが美しかろう。ストレイドッグス。真綿で首を締められるように、鎖で繋がれるのもいいものだろう?2015/06/23
佐島楓
60
国木田さんは太宰を好きすぎるのではないか。そして「探偵社設立秘話」でのなぜ福沢のみが乱歩さんを調伏できるのか、アニメだけではぼんやり見過ごしていた意味がわかってよかったです。2023/04/12
夜桜キハ
58
中島敦の入社試験決めが太宰を含め個性揃いの会話で思わず爆笑しまくっていました(笑)国木田が一番まともですね。国木田太宰ペア推しです〜。また、乱歩がなぜ異能だと勘違いしているのか、武装探偵社はなぜ始まったのか。その話がとっても面白く一気読みしてしまいました。福沢諭吉いい奴やん……!福沢が敵を蹴散らすところは本当にカッコいいし、乱歩が全てお見通しなのもスカッとするし、最後なんかじわっと来てしまいましたしいろいろと最強すぎませんか?笑笑乱歩推しになりそうです。文ストほんっと良き良き!好き!次巻も読みます〜!2023/06/16