角川文庫<br> 墨東綺譚

角川文庫
墨東綺譚

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  • サイズ 文庫判/ページ数 134p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784041022092
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くまきん

1
印象に残った言葉 「精力の発展と云ったのは慾望を追求する熱情と云う意味なんです。 スポーツの流行、ダンスの流行、旅行登山の流行、競馬其他博奕の流行、みんな慾望の発展する現象だ。...それは個人めいめいに、他人よりも自分の方が優れているという事を人にも思わせ、また自分でもそう信じたいと思っているその心持です。 優越を感じたいと思っている慾望です。 明治時代に成長したわたくしにはこの心持がない。あったところで非常にすくないのです。これが大正時代に成長した現代人と、われわれとの違うところですよ。」2023/11/08

uchiyama

1
地方の人間からすると、下町の地理的な面白みはあっても、なんとも「好かんたらしい」懐古言い訳小説に思えましたが、それ以上に(たとえば「卍」の「執筆者」は、もちろん谷崎本人とは別の、園子という人物を「暴露の欲望」として体現させるための「聞き手」として不可欠な要素であり、「作者」の同一性の揺らぎが魅力でもあるわけですが)この小説の「わたくし」の場合、それが作者と同一人であることに対する疑いの無さが、つまんなかったです。雪子の容貌について「生え際」や「唇や歯ぐきの血色」を見るあたり、奴隷を値踏みするみたいでした。2022/12/05

ビーフハート

0
かつての東京の姿が幻影のように文章の間から立ち昇る。2011/12/24

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