感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ykmmr (^_^)
127
日露戦争に出向いた『弟』の為に作られた事で、有名な作品であるが、実は沢山の形態の歌がある。若く瑞々しさが溢れるフレッシュな内容から、近代の『小野小町』と言っても良いような純・熱情的な歌まである。相変わらずの『文語体』で難しい表現も多い中で、『理解』は難しいが、夫と曰く付きであるが、大恋愛で結婚し、沢山の子供を儲け、実家の家族に対しても、変わらない気持ちでいた。様々な『愛』に生きた彼女の人生そのものの筆跡で、その『解釈』は皆、しやすいと思う。2022/06/13
mii22.
50
一度目は注釈を読みながら。なかなか解読するのは難解だ。しかし二度目は、不思議とすんなり心象風景が描けた。瑞々しく弾けるような乙女心から、一人の男性を愛し、燃えるような情念や嫉妬を詠んだ歌まで、ひたむきで情熱的な女性の姿が美しく浮かび上がってくる。まだほんの一部しか理解出来ていないだろうし、読み手によって解釈や心に響くものも違ってくるだろう。私は昌子の研究者ではないので、深く解釈を掘り下げたりはしない。その時感じたままの気持ちを大切にしたい。また、折に触れて読み返したい大切な一冊となった。2016/06/05
Koning
10
裏表紙の惹句が煽り過ぎだろうと思わなくもないけれど、現代短歌黎明期の画期的な歌集であることは間違いない。一首毎に読むというより連歌の様に読んでしまいたくなるのも多いよね。とりあえず青空あたりで読んでもいいんじゃないかな?とは思うけれど、やはり解説つきをお勧めすべきか。2013/03/03
shou
3
どこを切ってもひたすら、ひたむきに恋という感じ。たまに入るそうでない歌が新鮮なほど。2013/08/30
なむさん
2
歌集というものを初めて読んだかもしれない。晶子女史の感性に感嘆し、感情に共感。こういうのは、「まず言葉の美しさを味わい、内容を解する、その後情景とその余韻に浸る」という読み方でよいのでしょうか。ゆっくり宝石箱を眺めるように、うっとり豪華な気持ちになり、明治時代の女子高生(?)はこんな贅沢していただろうか、と羨ましくなった。そして拾遺も欠かせないなぁ、おまけのようでこれも含め”みだれ髪”であると思った。にしても国語は沢山勉強した筈が、スラスラ読むのは難しい。日本語は奥が深いし、先生に聞きながら読みたかったな2017/07/11